SDGsの目標に直結した「水、食、電気」という3つのベース事業を展開している。最新の技術を組み合わせ、健康をテーマにしたスーパーヘルスケアシティの実現を目指す。

 2009年の創業以来、水、食、電気の3つの分野をコア事業にして、10年目の19年、連結の売上高170億円を達成したのがテクノシステムである。そのスタートは「水」だった。代表取締役社長の生田尚之氏はポンプ技術についての知見があり、海水、泥水、雨水などから1日2~3tの飲料水が作れる小型の淡水化装置を開発した。低コストでトラックに積めるまで小型化したことで、他社の装置と差別化ができ注目を集めた。11年の東日本大震災の被災地で断水が続いた際には大いに役に立った。

 次に事業化したのが「食」。やはりポンプの技術を応用したフードサーバー「デリシャスサーバー」は、スープを1日3000杯提供することができる製品で、アミューズメントパーク、コンビニエンスストア、カフェテリアなどに納入した。人手不足に対応した製品として売り上げは好調に推移している。

■ 災害時にも役立つ「デリシャスサーバー」
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2016年の熊本地震の際、生田社長自ら被災地に持ち込み、被災者への食事提供支援で活躍したデリシャスサーバー
(写真提供:テクノシステム)

太陽光発電で大きく躍進

 そして、「電気」については、太陽光発電の普及が一気に拡大する時代にめぐりあうという幸運に恵まれたと、同社の専務取締役である久宗雅人氏は語る。「勤め人時代に太陽光パネル設置の経験を持つ社長が、あるお客様にデリシャスサーバーを届けにいったところ、屋根が活用されていないのを目にした。そこでパネル設置を勧めたことをきっかけに太陽光発電事業を開始。たまたま、12年に始まった再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の時期に重なり、会社を大きく躍進させることになりました」

■ 太陽光発電事業で急成長
国内での太陽光パネル層設置容量は200MW以上(2018年度まで)
(写真提供:テクノシステム)

 17年からはバイオマス発電にも取り組んでいる。その一つは間伐材を木質チップ化して燃料とする発電所で、現在はトレファクションという炭化させたチップを使用している。これは含水率が8%未満と少なく、石炭発電所などで混焼すると効率よく燃えるという利点がある。トレファクションとの出会いにも、偶然の幸運があった。

 「ある企業が、事情があってトレファクションの製造工場の経営から撤退するとのことで、当社が引き受けることになりました。発電所を作るより収益率が高いため、現在はこれに力を入れています」(久宗氏)

 また、牛糞をタンク内で発酵させ、取り出したメタンガスを燃やすバイオマス発電所がまもなく石垣島で操業開始する予定だ。さらに、オーストラリアのグローバル企業であるマッコーリー・グループと組んで、宮城県白石市で大型陸上風力発電を建設する計画を進めており、25年からの売電を予定している。