気づきを得て一歩踏み出す

■ 仙台で開催した最終報告会
最終報告会では7人の参加者がそれぞれ発表を行った

 2018年12月2日、「TOMODACHI J&J 災害看護研修プログラム 2018 最終報告会」が仙台で開催された。会場にはプログラムに参加した4期生7人の学生たちに加え、プログラムを通じて学生をサポートするメンター役を務めた3人の看護のプロフェッショナルが出席した。

 報告会では学生たちが1人ずつ、7カ月間に及ぶプログラムを振り返り、自身の未来への思いも含めたプレゼンテーションを行った。学生たちは口々に、米国の災害看護の現場で学び、演習やシミュレーションを含めた実践的対応を体験したことで貴重な学びを得たのはもちろんのこと、災害の経験を共有できたことも大きな収穫だったと語った。

 メンターの一人である岩手医科大学看護学部特任講師の小松恵氏は、「メンターは正解そのものを教えることはせず、学生たちが自分の力で考えるよう促したことで、一人ひとりが成長し、大きな成果を実感した」と語った。

 3期生までと異なり、4期生は東日本大震災時にそれほど過酷な被災体験をしていないと感じている学生が多かったという。それだけに、「自分の被災体験などそれほど重くはない」という一種のコンプレックスをほとんどの学生が感じ、当初は自らの体験を率直に話すことができずにいた。

事後セミナーでは自身の被災体験を語り合った

 そんな学生たちが今回のプログラムに参加し、学生同士、あるいは米国のテロ・ハリケーン被災者らと交流する中で、「被災体験に大きいも小さいもない。自分自身の体験を見つめ直し、言葉にして他者へ伝えることが大切だ」という気づきを得た。また、災害時における看護従事者の役割の大きさを再認識し、学びへの意欲を高めた。

 石巻赤十字看護専門学校の佐々木綾香さんは、3期生の先輩が主催した勉強会に参加し、看護の視点から見た防災対策の必要性を痛切に感じて応募した。

 事後研修のアクティビティとして防災袋の必要性を訴えるワークショップを開催、「今後はリーダーとして災害看護に積極的に取り組んでいくとともに、後輩を育てる見守り役としても活動していきたいと考えています」と語った。

 J&J日本法人グループでは、本プログラムに社員がサポート役として関わることで、社員のエンゲージメント向上につながり、組織にもよい影響をもたらすと考えている。今後も引き続き、様々なボランティア活動に社員が積極的に参加していくことを奨励していくという。