認証を維持する取り組み

 2008年、新築物件に関して「CASBEE-新築」の認証取得に取り組んだ。「国では省エネ法改正の議論が進み、当社が地盤とする東京都でも都市開発に環境性能基準を盛り込む動きが出てきた。新規プロジェクトにおいて環境性能を担保するため、CASBEEを活用しようと検討を始めた」(武田氏)。

 新築の大規模ビルは最高のSランク、中小規模ビルでは2番目のAランクを目指す方針を決定。平河町森タワーを皮切りに、これまでアークヒルズ 仙石山森タワー、虎ノ門ヒルズ 森タワー、虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー(2019年末竣工予定)でSランクを取得している。

森ビルが開発中の「虎ノ門ヒルズエリア」完成予想図。虎ノ門ヒルズ 森タワーは、高効率空調システムの導入により快適な屋内外環境を実現。CASBEE-新築、CASBEE-不動産で最高のSランクを取得した
(出所:森ビル)
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 既存ビルについては「CASBEE-不動産」の認証取得を進めている。こちらは竣工後1年以上経過した建物を対象とするもので、2013年、六本木ヒルズ 森タワーなど既存の9物件で先行認証を取得した。うち5件がSランク、4件がAランクの評価を受けた。CASBEE-新築の有効期間(5年)が切れた物件についてもCASBEE-不動産を取得し、認証の維持を目指している。

 「環境・緑」を重視する同社は、緑化認証にも力を入れ、都市緑化機構が企業緑地の取り組みを評価する「SEGES」の認証取得を新築・既存の両物件で進めている。SEGESには「つくる緑」「都市のオアシス」「そだてる緑」という3つの認定制度があり、大規模新規物件においては有効期間5年の「つくる緑」、5年経過後は可能な案件について有効期間3年の「都市のオアシス」取得を目指す方針だ。これまで「つくる緑」2件、「都市のオアシス」を4件で取得。物件の特性に応じて、「JHEP」「ABINC」など他の緑化認証取得や東京都の「江戸のみどり登録緑地」への登録も目指している。