一般消費者のSDGs認知率は急上昇しており、今後、理解や共感が深まりそうだ。学生などの「Z世代」は、他世代とは異なる特徴的な傾向が見られた。

 電通は、一般の生活者計1400人を対象とした第5回「SDGsに関する生活者調査」を実施した。国内10~70代の男女、性別年代ごとに100人ずつを対象に、2022年1月17~21日にインターネットで調査した。

 「SDGs」という言葉の認知率は86.0%に達し、ほぼ天井に達したとみられる。「内容まで含めて知っている」も34.2%と前回の約1.5倍となったが、多くはまだ“SDGs初心者”と推測される。というのも、認知経路の上位を「テレビ番組」(65.4%)、「情報WEB(ニュースサイトやキュレーションメディアなど)」(38.6%)、「新聞」(25.5%)が占めているからだ。自分が日頃接しているメディアが扱っていたことで認知したケースが多く、積極的な情報収集の結果ではないと考えられる。

■ SDGsの認知率はほぼ天井に
■ SDGsの認知率はほぼ天井に
電通は「SDGsに関する生活者調査」を2018年から毎年1回、計5回実施している。いずれも日本全国の10〜70代男女、性年代各100人ずつ、計1400人(19年2月に実施した第2回はサンプル数計6576人)を対象にインターネット調査を実施し、人口構成比でウエイトバック集計した。
(出所:電通 第5回「SDGs に関する生活者調査」)

SDGsと言えば「環境保護」

 “SDGs初心者”的な面は積極性にも表れている。SDGsについて「大事なことだと思った」は49.9%だったが、「自分も何かしたいと思った」(26.3%)、「もっと知りたいと思った」(17.5%)、「人に伝えたいと思った」(5.2%)など、行動まで意識している回答は3割に満たない。

 「SDGsを意識して、実践していること」としてはエコバックやマイボトルの持参、詰め替え商品の購入、フードロス削減など、自分でできることを挙げる人が半数を超える。その半面、SDGsに配慮した商品・サービスを利用するとの回答は1割程度にとどまる。SDGsを意識して利用できる商品・サービスがないと感じている可能性もある。

■ 商品・サービスの利用へとつながる人は1割前後
■ 商品・サービスの利用へとつながる人は1割前後
「SDGsを意識して、実践していること」を尋ねたところ、上位3項目については過半数の人が実施しており、自分でできることからコツコツと実践している人は多いことが分かった。一方、「商品・サービスを利用する」2項目は上位14位、15位に入ったものの、それぞれ1割前後だった
(出所:電通 第5回「SDGsに関する生活者調査」を基に日経ESGがグラフを作成)

 実際、「SDGsに関する商品やサービスに期待すること」としては、手に入れやすい、SDGsとの関連が説明されている、分かりやすい目印や表記があるといった項目が挙がった。ウェブ上に情報を提示しておいて検索やQRコードから誘導する他、動物の毛皮に似せた化学繊維「エコファー」のように分かりやすいキーワードを出したりするなど、積極性が低い人もイメージできるような情報発信が必要となる。