コロナ禍を経て、企業と投資家との対話の内容に変化はあったのか。「あり」と答えた企業が78.1%に上った。

■ コロナを受けて機関投資家との対話に変化があったか
■ コロナを受けて機関投資家との対話に変化があったか
出所:GPIF

 具体的には、新型コロナによる業績への影響や今後の市場変化への対応などが問われるケースが多かった。ESGやBCP(事業継続計画)など持続可能性の関心も高い。ESGでは、従業員の健康や働き方改革などS(社会)に関する話題が増えた。社会に関する話題はこれまでサプライチェーンの人権について問われることが多かったが、コロナ禍以降、従業員や顧客を含むステークホルダー全体の問題に広がっている。

■ コロナを受けて機関投資家との対話にどのような変化があったか
■ コロナを受けて機関投資家との対話にどのような変化があったか
注:コロナを受けて機関投資家との対話に「変化があった」と答えた企業の回答
(出所:GPIFの資料を基に作成)

 対話において機関投資家に期待することも聞いている。

 ESGの評価については、「ESGのどのような点に注目して投資判断に織り込んでいるのか、フィードバックを期待する」「海外機関のESG評価をそのまま使うのではなく、個別の取り組みを評価してほしい」などの意見があった。企業でESGの取り組みが進んでいるが、それらの取り組みがどれくらい企業価値に反映されているかを企業に示せている投資家は少ない。ESGを踏まえた企業価値評価の実践と開示が求められている。

 「資本市場や国際的な基準から見た改善点を教えてほしい」という意見もあった。企業は、世界の最先端の取り組みや、グローバルスタンダードとなりつつある取り組みを踏まえたアドバイスを望んでいる。企業経営の伴走者として、投資家の役割がより一層増している。

■ 機関投資家に期待すること
■ 機関投資家に期待すること
出所:GPIFの資料を基に作成