アディダス ジャパンは、サステナビリティを発信する旗艦店をオープンした。再生プラスチックへの取り組みを訴求し、ブランディングにつなげる。

 アディダス ジャパンは2020年7月末、旗艦店「アディダス ブランドセンター RAYARD MIYASHITA PARK」をオープンした。店舗開発と商品展開でサステナビリティを前面に打ち出している。

 注目は、エントランスを入った正面奥の「サステナビリティエリア」。最新のキー・メッセージ「END PLASTIC WASTE(プラスチックごみを無くせ)」や、プラスチックごみをモチーフにしたアートが目に飛び込んでくる。アートの中には、数々の問題提起が記されている。

アディダス ブランドセンターのサステナビリティエリア。プラスチックごみで埋め尽くされた日本を描いた壁面アートなどによって問題意識を喚起している
(写真:大槻 純一)
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 「日本近海のマイクロプラスチック濃度は、世界平均と比べて27倍にもなる」「日本では毎年38億本のリサイクルされないペットボトルが製造される」といった具合だ。

 「多様な国籍、多様な世代が集まる渋谷で、東京も海洋プラスチック問題と無縁ではないことを伝えたかった」と、アディダスジャパンの小室豪人ブランドアクティベーション リテールマネージャーは語る。

リサイクル商品の販促に効果

 このエリアには、海洋プラスチックをリサイクルして作ったシューズやTシャツなどが並ぶ。

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海洋プラスチックごみを原料に使用したシューズ(左)やTシャツ(右)が販売されている
(写真:大槻 純一)

 「2015年から国際NGOと連携し、海洋で回収されたプラスチック廃棄物を原料の一部に使用したシューズを販売している。20年は世界で1500万足を売り上げるほどの収益事業に育った」と、山下瑠美コーポレートコミュニケーション シニアマネージャーは説明する。24年末までにアパレルも含めた全てのポリエステル製品の原料を再生ポリエステル100%にすることを目指している。

 サステナビリティエリアの世界観に触発されてか、「開店から1カ月ほどだが、リサイクル商品販売エリアの面積当たりの売り上げは既存店よりも高い」(小室マネージャー)。プラスチックごみを削減しようというメッセージは、消費者に響いている。