「Hello, Glasgow!」。英国グラスゴーで開催中の気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に現れたバラク・オバマ元米大統領がこう呼びかけると会場内に喝さいが響いた。10月31日に始まったCOP26は11月8日、オバマ氏のスピーチで始まり2週目に突入した。

COP26の会場に登場したオバマ元米大統領
COP26の会場に登場したオバマ元米大統領

 オバマ氏は2015年、「パリ協定」を策定したCOP21に大統領として参加した。今回は「民間人」として参加したオバマ氏は、米国がドナルド・トランプ前政権の時代に「リーダーシップを欠如した」と話し、「米国は交渉に戻ってきた」と話した。

 「後継者が就任1年目にパリ協定を一方的に撤回することを決定したとき、私たちの(気候変動対策の)進歩は、行き詰まった面もあった。私は本当に不満だった」という。「米国にはまだやるべきことがたくさんある」と認め、11月5日に米国下院でバイデン大統領による超党派のインフラ法案が可決されたことに支持を示した。

「若い世代は、気候変動を防ぐ商品を選ぶ」

 オバマ氏は、若い世代に対し、「怒り続けよ」と発破をかけた。ノルウェーの学生活動家、グレタ・トゥンベリ氏のように気候変動防止を強く訴える若者たちに、政治に失望しているかもしれないが、投票するなど政治に関わっていくことで社会を変えられると訴えた。

 企業に対しては、「気候変動問題に適切に対処しなければ、顧客と一流の従業員を失う」と警鐘を鳴らし、「若い世代は、気候変動の課題に対応する製品に喜んでお金を払う意思を持っている」と指摘した。

 また、中国やロシアが、11月1日に開催した世界リーダーズサミットへの出席を見送ったことについて、「彼らの温室効果ガス削減目標は、危機的な緊急性が欠如しているようだ」と話し、「米国や欧州のように、中国やロシア、排出量の多いインドのリーダーシップが必要だ。インドネシアや南アフリカ、ブラジルも同様だ」と訴え、途上国にも積極的な行動を求めた。