カーボンニュートラルの実現には、生産現場の改善が欠かせない。多くの企業が、他社の巻き込み、データ活用、人材育成に課題を抱えている。

 カーボンニュートラルの実現に欠かせないのが、工場などの生産現場の改善だ。日本能率協会は、2021年10月4〜15日にかけて製造業の生産関連部門を対象に「生産部門におけるカーボンニュートラル対応に関するアンケート調査」を実施し、製造業169社から回答を得た。

 現場が抱える問題は何か。最も多かったのが、「経済性と環境性の両立」で59.8%だった。現場にコスト負担が重くのしかかっている。次いで多かったのが、「技術革新」「サプライチェーンの巻き込み」だ。個社の取り組みには限界があり、他社を巻き込んだ取り組みに課題を感じていることが分かる。

■ カーボンニュートラルの取り組みにおける現在の問題
■ カーボンニュートラルの取り組みにおける現在の問題
出所:日本能率協会「生産部門におけるカーボンニュートラル対応に関するアンケート調査」(以下同じ)
注:赤の枠線は本文に解説がある項目

 エネルギー使用量の「見える化」は、49.1%が測定を「実施している」と答えており、「計画がある」「検討する」を含めると7割を超えた。一方、データ活用では、「取得データをもとに現場の省エネ活動への展開」を実施している企業は13%にとどまるなど、割合が低い。取得したデータの省エネ活動や設備計画などへの活用が課題といえる。

■ 「見える化」に関する取り組みの実施状況
■ 「見える化」に関する取り組みの実施状況
回答者数:169(各項目単数回答)
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