聞き手/杉山 俊幸(日経BP 総合研究所主席研究員)

企業のパーパスとして「おいしさと笑顔を地域の皆さまに」を掲げる。循環型社会への貢献と経済的サイクルの確立は両立できる。

2021年11月21日に開催された「チャリティラン&ウォーク」と「マックハッピーデー」をご紹介ください。

日色 保(ひいろ・たもつ)
日色 保(ひいろ・たもつ)
日本マクドナルドホールディングス 代表取締役社長兼CEO
1965年愛知県生まれ。88年静岡大学人文学部卒業後、ジョンソン・エンド・ジョンソン入社。2012年同社代表取締役社長就任。18年日本マクドナルド上席執行役員チーフ・サポート・オフィサー、19年3月代表取締役社長兼CEO、21年3月日本マクドナルドホールディングス代表取締役社長兼CEO就任(写真:吉澤 咲子)

日色 保 氏(以下、敬称略) 病気の子どもと家族が利用できるように病院のすぐそばに建てられた滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」を支援する活動です。現在、このハウスは全国に11カ所あり、企業と個人の方からの寄付・募金、地域のボランティアの皆さまによるサポートで成り立っています。

 毎年開催しているチャリティラン&ウォークは主な支援活動の1つで、大会参加費がハウスを運営しているドナルド・マクドナルド・ハウス財団に寄付されます。マクドナルドも協賛者であり参加者の1社です。一方、マックハッピーデーは全国の店舗で一斉にハウスを支援する日で、例えば「ハッピーセット」を購入すると50円がハウスに寄付される仕組みです。

チャリティイベントに参加し、どのような印象を持ちましたか。

日色 実は、前職の医療系企業がドナルド・マクドナルド・ハウスを支援していた関係で、私もそのボランティア活動に携わってきました。思い入れもありますし、活動をもっと広げたいですね。目的は病気と闘う子どもと家族を応援することですが、こうしたチャリティイベントは会社経営においても非常に重要です。

具体的には?

日色 マクドナルドではパーパスとして「おいしさと笑顔を地域の皆さまに」を掲げ、安全でおいしい食事を提供するだけでなく、お客様や地域の方々、従業員に笑顔になってもらうことを企業の存在意義としています。そして、5つの価値観「Our Values」を行動規範とし、お客様に「Feel-Good」な店舗体験をしてもらうことをミッションとしています。また、約2900店舗それぞれのお客様やクルー(アルバイト・スタッフ)は地元の方が多く、地域に密着した店舗展開となっていますから、地域社会への貢献も大切にしています。こうした考え方を社員や18万人のクルーに浸透させることが重要ですが、いくら伝える努力をしても実体が伴っていなければ単なるお題目にすぎません。その点において、チャリティイベントはパーパスを体現しており、マクドナルドで働く一人ひとりの理解と共感を得る1つの機会になります。