聞き手/桔梗原 富夫(日経BP 総合研究所フェロー)

創業以来、環境にやさしいオフィス家具を作り続けてきた。2021年に「オカムラウェイ」を策定、持続可能な社会の実現に取り組む。

2021年に策定された「オカムラウェイ」に込めた思いを教えてください。

中村 雅行(なかむら・まさゆき)
中村 雅行(なかむら・まさゆき)
オカムラ 代表取締役 社長執行役員
1951年東京都生まれ。73年早稲田大学理工学部卒業後、岡村製作所(現オカムラ)入社。96年取締役、2007年専務取締役。12年6月代表取締役社長、19年6月より現職(写真:木内 和美)

中村 雅行 氏(以下、敬称略) 世の中のESGに対する意識の高まりにより、企業も存在意義が問われる時代になりました。オカムラの歴史について少しお話をすると、「よい品は結局おトクです」というモットーの下、値段は少し高いけれど、長持ちするオフィス家具を作ってきました。日本工業規格(JIS)よりさらに厳しい品質基準を独自に作って手を抜かず、真面目に製品づくりをしてきた会社です。

 当社が大事にしてきた精神は、これまで社是や基本方針、モットーなどで形にしてきました。それを今回体系的に整理したのが「オカムラウェイ」です。「豊かな発想と確かな品質で、人が活きる環境づくりを通して、社会に貢献する」をオカムラのミッションとしています。

オフィス家具のニーズもコロナ禍で大きく変わったのではないでしょうか。

中村 オフィスの在り方は大きく変化しています。テレワークの普及が進みフリーアドレスの導入が増える中、従来型の机やキャビネットは売れなくなりました。代わりに、ソファやテーブル、ワークブースなどが売れています。働き方、価値観が多様化する中で、そこで働く人が快適に働ける環境を作れるかが、当社の大きなテーマになっています。

商品の製造における環境に関する取り組みを教えてください。

中村 オフィス家具を作って売ったらおしまいではなく、売った後にその製品がどう生まれ変わるかを見届けなければなりません。

 当社は1997年から、使用後はリサイクルができるように解体して分別できる設計にして、一つひとつのパーツに素材を明記しています。もともと、地球環境にやさしいことをベースにものづくりをしていこうという土壌がありました。それがメーカーの責任であり、我々の先輩たちが取り組んできたことを、今後もしっかりと継続していかなければならないと考えています。