聞き手/田中 太郎(日経ESG経営フォーラム事業部長)

2022年1月から新中期経営計画が始まり、第2段階の「成長ステージ」に入った。30年までにスコープ1、2におけるカーボンニュートラルの実現を目指す。

2021年度までの成果である「ESG経営の推進」「人材への投資」について、具体的に教えてください。

髙松 富也(たかまつ・とみや)
髙松 富也(たかまつ・とみや)
ダイドーグループホールディングス 代表取締役社長
2001年京都大学経済学部卒業後、三洋電機入社。04年ダイドードリンコ入社、08年取締役、09年常務取締役、10年専務取締役、12年取締役副社長、14年代表取締役社長。17年1月ダイドーグループホールディングス代表取締役社長に就任(写真:太田 未来子)

髙松 富也 氏(以下、敬称略) 30年の在りたい姿として、「世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするDyDoグループへ」という「グループミッション2030」を掲げています。まず、21年1月に「DyDoグループSDGs宣言」を発表し、サステナビリティ経営における当社の考え方について社内外へ浸透を図ってきました。これが成果の1つと考えています。

 社員には自分事として、様々な活動に取り組んでもらっています。環境配慮活動「みんなのLOVE the EARTH PROJECT」の、森林保全や海岸の清掃などです。活動から学んだことを社内のサイトに投稿できる仕組みも作りました。

 20年1月にESG委員会を立ち上げ、22年1月にはサステナビリティ委員会に改称しました。執行役員を中心に、長期的な方針に関する進捗管理の実効性を高めるのが狙いです。

 コロナ禍以前から、働き方改革による生産性向上に取り組んでいます。在宅勤務は継続して実施していきます。副業制度も導入し、現在約70人が利用しています。

新中期経営計画が始まり、「成長ステージ」に入りました。特に注力する課題はありますか。

髙松 自販機の「稼ぐ力」を強化して、自販機のビジネスモデルをサステナブルに進化させていくことに最大限注力していきます。当社自販機の稼働台数は1年半ほど前に底を打ち増加基調に転換しましたが、1台当たりの売り上げ低下は課題です。今後も台数を増やし、全国の自販機ネットワークを拡充していきます。

 一方で、自販機のオペレーションの生産性向上を図ります。通信機器を取り付けて販売データを収集する、スマートオペレーションの採用です。DyDoグループの全自販機台数のうち、直接管理している半数の自販機の約7割をスマート化しました。将来的には、人工知能(AI)で商品の補充数量の把握や訪問ルートの最適化を行ないます。事前ピッキングの自動化も視野に入れています。