聞き手/田中 太郎(日経ESG編集長)

2021年1月に「DyDoグループ SDGs宣言」を発表し、SDGsへの取り組みを本格化した。全国27万台の自販機。非対面販売の利点を生かし、インフラとしての価値を一層追求する。

髙松 富也(たかまつ・とみや)
ダイドーグループホールディングス 代表取締役社長
1976年奈良県生まれ。2001年京都大学経済学部卒業後、三洋電機入社。04年4月ダイドードリンコ入社、08年4月取締役、09年4月常務取締役、10年3月専務取締役、12年4月取締役副社長、14年4月代表取締役社長。2017年1月、ダイドードリンコ、大同薬品、たらみなどを傘下に持つダイドーグループホールディングス代表取締役に就任(写真:福永浩二)

「DyDoグループ SDGs宣言」を2021年1月20日に発表しました。

髙松 富也 氏(以下、敬称略) 私たちのグループ理念に掲げる「人と、社会と、共に喜び、共に栄える」という「共存共栄の精神」は、SDGsの原則である「誰一人取り残さない」に通じるものです。SDGsへの取り組みを21年度から本格化すべく宣言を策定しました。

 私たちは、「グループミッション2030」を19年1月に発表しています。その中で私たちの目指すべき30年の姿を「世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするDyDoグループへ」とし、4つのテーマを設定しサステナビリティを重視する取り組みを始めていました。

 しかし、20年の新型コロナ感染症の拡大でサステナビリティの重要性は一段と高まりました。DyDoグループのSDGsへの取り組みをもっと明確に打ち出し、従業員の理解を深め、1人ひとりの行動を促す起点とするために「宣言」を出したのです。

 飲料業界では、プラスチック容器など資源の有効利用が大きなテーマになっています。そこで「環境配慮に向けた考え方と重点目標」「容器包装の基本方針」を作成し、30年までに達成すべき定量的な重点目標を設定しました。すなわち「空き容器回収率 100%達成」「プラスチック容器のサステナブル化(植物由来素材、リサイクル素材など) 60%以上」「自販機の長寿命化 平均寿命15年達成」です。

難易度の高い定量目標ですね。

髙松 高い目標ですが、実現不可能な数字ではありません。これまでの環境負荷低減への取り組みにより、空き容器回収率は19年度で83.9%。自販機の寿命も部品のリユースを進めることで平均10.4年にまで延びています。今後それぞれをさらにレベルアップしていきます。

■ 世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするDyDoグループへ
グループミッションの実現に向けて提供すべき価値を設定、環境価値の定量目標は先行して取り組んでいる中核企業のダイドードリンコの指標だ
(出所:ダイドーグループホールディングス)
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