聞き手/斎藤 正一(日経ESG経営フォーラム事務局長)

専門商社として「1枚1本1gから」を合言葉に非鉄金属材料を提供する。経営会議の下にESG/SDGs経営委員会を設置、ESG/SDGsに基づく経営の実践を図る。

「産業用金属素材の総合商社」と聞いていますが、事業内容を具体的に教えてください。

角田 浩司(つのだ・こうじ)
白銅 代表取締役社長
1962年埼玉県生まれ。86年白銅入社、2001年中央支社長、02年上海白銅精密材料有限公司董事総経理、04年執行役員海外営業部長、10年取締役開発営業本部長、11年取締役常務、12年より現職(写真:大槻 純一)

角田 標準在庫品事業と特注品事業の2つに分かれています。標準在庫品事業は売り上げの7割近くを占め、国内5工場に、アルミニウム・伸銅・ステンレス・特殊鋼など非鉄金属を中心に、約5300アイテム、7000tを在庫として持っています。1万3000社の顧客から毎日2万件の引き合いがあり、そのうち1万件が注文となります。午後5時30分までに注文を受けると、要望通りの大きさに切断して、翌日に届けます。「1枚1本1gから」がキャッチフレーズで、得意先の中小企業が必要とする少量で、急ぎの注文に応えるビジネスモデルを構築しています。

ネットでの注文が多いようですね。

角田 引き合いの8割がネット経由で、24時間365日いつでも見積もりと注文が可能です。100社を超える他社在庫品の仕入れ先を加えて2万超のアイテムの見積もりができる仕組みも作り、ワンストップサービスを実現しています。一方、特注品事業は、当社の倉庫などに材料を確保して、押し出し材やダイキャストなどオーダーメイドの材料を加工して顧客にジャストインタイムデリバリーしています。

コロナ禍の業績への影響はどうだったのでしょうか。

角田 顧客は主に産業機器の部品を作っており、そのうち3~4割が半導体製造装置やFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置関連です。2020年度は上期がコロナの影響で売り上げが2割ほど減少しましたが、下期は前年同期を上回るまでに回復しています。

 半導体関連の旺盛な設備投資にけん引されているのです。しかし、半導体は需要の波があり、業績に大きく影響します。そこで、自動車関連や航空機関連向けを強化し、安定的な成長を実現できる事業構造を目指しています。