桐山 しかし、新しい発電所の建設を断念する事業者がいるため、送電線利用ルールを見直して、風力由来電力を送れるようにする動きが出ています。今、そのような案件を洗い出しているところで、送電できる量が少しずつ積み上がってきています。

 いずれにしても、洋上と陸上を合わせて30年まで毎年2GWずつ増えていくわけですから、非常に楽しみなビジネスになってきました。当社グループでは、30年には陸海合わせて1.5GW超を目指します。

■風力発電設備容量の推移
■風力発電設備容量の推移
2030年度には陸上風力発電と合わせて150万kW 超を目指す
(出所:コスモエネルギーホールディングス)

その他の再生可能エネルギー事業への取り組みについて教えてください。

桐山 最近は水素やアンモニア、CO2と水素を合成してつくる合成燃料、バイオマス燃料など、いろいろな方法が提案されています。しかし、どの方法が生き残るかは、正直に言って分からない。でも、当社の資源と知見があれば、少し遅れて参入しても対応できると思っています。これについては宿題だと捉えています。

 今のところは風力発電に特化しています。粛々と風力発電のリーディングカンパニーを目指して進んでいく。陸上風力発電はそれほど多くは増やせませんが、洋上風力発電は成長の余地が大いにあります。日本海側の北海道から秋田、新潟にかけては、風力発電の適地と言えます。千葉県の銚子沖にもいい風が吹きます。

 風力発電は、10年後にはプレーヤーが淘汰されていくはずです。その中に残らなければ何も始まらないので、今ここで全勢力を注いでいます。

■ コスモエネルギーグループの国内風力発電所Map
■ コスモエネルギーグループの国内風力発電所Map
出所:コスモエネルギーホールディングス
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 風力発電の課題はコストですが、規模が拡大すれば風車も安くなると思います。トップランナーとして、いかに“闘えるコスト”に下げていくかが課題です。日本の沿岸は遠浅の海ではありませんので、最初は沿岸に着床式を設置し、その後は浮体式になっていくでしょう。そのノウハウはまだありません。それを世界に先駆けて確立すれば、日本の知見を世界に輸出できるようになると考えています。