聞き手/田中 太郎(日経ESG経営フォーラム事業部長)

2022年4月にESG・サステナビリティ推進本部を新設し、企業理念の発信やダイバーシティ推進に力を注ぐ。社内提案制度の実施など人材に関する取り組みを強化しながら、顧客・社会・経済価値の循環を目指す。

2022年4月に新設されたESG・サステナビリティ推進本部長に就任しました。どんな役割を担いますか。

岡田 晴奈(おかだ・はるな)
岡田 晴奈(おかだ・はるな)
ベネッセホールディングス 常務執行役員 ESG・サステナビリティ推進本部長
1982年福武書店(現ベネッセホールディングス)入社、2005年執行役員、12年ベネッセコーポレーション取締役(現任)、13年ベネッセホールディングスCHO(最高人事責任者)、16年Kids & Familyカンパニー長、18年上席執行役員、19年取締役、21年グループ執行役員、22年4月より現職(写真:大槻 純一)

岡田 晴奈 氏(以下、敬称略) 21年度に始まった新中期経営計画では、30年に目指す姿として「教育・介護の課題に真摯に取り組み、すべての人が向上意欲を持ち、自分らしく挑戦し続けられる人生を支援する」ことを掲げています。その実現に向けて、各事業を手掛けるカンパニーを支援しながら一層の社会的責任を果たす活動をリードすることが推進本部の役割です。

 推進本部は2つの部で構成します。サステナビリティ推進部は、「Benesse=よく生きる」という企業理念を明文化し、社内外に発信します。4月には早速、社員向けに理念冊子を作りました。ESG・ダイバーシティ推進部はS(社会)に重点を置き、人財に関する取り組み、中でもダイバーシティ推進に力を注ぎます。

サステナビリティに対する考え方を教えてください。

岡田 社員一人ひとりが情熱と使命感を持って事業に取り組むことが、サステナビリティ実現につながると考えています。ベネッセグループは教育や介護の事業において、顧客価値を向上する取り組みを進めてきました。その同一線上に社会価値の向上があります。

 例えば中学生に対して定期テスト用の予想問題集を提供することは、直接的には顧客価値の創出ですが、日本の将来を担う若者たちの学習を支援し地力をつけるという点では社会価値の創出でもあります。

 顧客価値や社会価値の向上は経済価値の向上につながり、それをまた顧客価値の創出に還元できます。事業を通じて3つの価値を循環させ、持続的成長を実現し企業価値を向上させることが理想です。

■ サステナビリティ推進で〈3つの価値〉を創出する
■ サステナビリティ推進で〈3つの価値〉を創出する
「顧客価値」「社会価値」「経済価値」の循環を通して企業価値向上を図る
(出所:ベネッセホールディングス)