聞き手/小林 暢子(日経BP 総合研究所主席研究員)

サーバー型浄水器のレンタル事業を通じて、CO₂ 排出や海洋プラごみなどの課題に取り組む。2030年までにペットボトル30億本削減という目標達成に向けて、自治体や企業との提携を加速する。

本多 均(ほんだ・ひとし)
本多 均(ほんだ・ひとし)
ウォータースタンド 代表取締役社長
1954年4月東京生まれ、77年中央大学文学部卒業。大学卒業後は東京証券に入社。翌年、赤木屋証券に移り、史上最年少の23歳で投資アドバイザーとなる。その後、代議士秘書などを経てジャスト(現ウォータースタンド)に入社。 91年より現職(写真:大槻 純一)

水道直結式のサーバー型浄水器、「ウォータースタンド」のレンタル事業について進捗状況を教えてください。

本多 均 氏(以下、敬称略) 家庭向けに加えて、自治体や企業に導入を提案しています。2022年4月末時点で33自治体が導入しています。5月以降も群馬県上野村や東京都町田市、静岡県浜松市と協定を結ぶなど、取り組みが加速しています。

 環境省は、国立公園のうち先行して脱炭素化に取り組むエリアを「ゼロカーボン・パーク」として推進しています。妙高戸隠連山国立公園のある新潟県妙高市や、伊勢志摩国立公園のある三重県志摩市もウォータースタンドを導入しました。これらの自治体では、ペットボトルの削減やプラスチックごみによる海洋汚染防止に向けて、市内のホテルや施設にサーバーを設置し、マイボトル持参を奨励しています。

自治体で導入が加速している要因は何でしょうか。

本多 ウォータースタンドとマイボトルの組み合わせでペットボトルが削減できます。実際、導入してみると使い捨てペットボトルが目に見えて減り、その効果が実感できます。SDGsの取り組みとして非常に分かりやすいことが理由の1つです。

 首長がSDGsに積極的な自治体は話が早く進みます。例えば当社が本社を置くさいたま市では教育委員会と協定を結び、市立の小中学校全てにウォータースタンドを設置しました。児童生徒がマイボトルを持参して給水するだけでなく、水を通じてSDGsについて学べるように学習用のパネルも提供しています。

 ごみとして排出されるペットボトルが削減できれば、ごみ収集車が排出するCO₂やサーマルリサイクルによる燃焼で排出するCO₂も減り、全体として行政コストを削減できます。まさに“一石三鳥”の取り組みです。

■さいたま市立の全小中学校にサーバーを無償で提供
■さいたま市立の全小中学校にサーバーを無償で提供
<span style="line-height: .8;">左/2021年7月、さいたま市教育委員会とさいたま市立の全小中学校に無償でウォータースタンドを設置する協定を締結。右は細田眞由美教育長。上/サーバーの近くにはSDGsに関するポスターを張っている</span>
左/2021年7月、さいたま市教育委員会とさいたま市立の全小中学校に無償でウォータースタンドを設置する協定を締結。右は細田眞由美教育長。上/サーバーの近くにはSDGsに関するポスターを張っている