モラルと収益性は両立する

ウェバー社長の就任後、武田の文化はどのように変化しましたか。

ウェバー より多様化、グローバル化しました。例えば、エグゼクティブチームは10の国籍を持ち、30代から60代半ばと幅広い年齢層のメンバーで構成しています。そのうち40%は女性です。多様な背景と考えを持つメンバーが武田の成功という共通の目標に向かい、健全に議論を重ね決定を下しています。

以前、武田のことを「モラルの高い会社」と表現していました。

ウェバー 武田は創業から引き継いできた「誠実:公正・正直・不屈」の精神をベースに、「患者さんに寄り添い(Patient)」「人々と信頼関係を築き(Trust)」「社会的評価を向上させ(Reputation)」「事業を発展させる(Business)」という価値観が浸透しています。歴史に裏打ちされたこの価値観が、倫理的・道徳的に正しいことをするよう従業員を導いています。

 正しい行動はビジネスに必ず良い影響をもたらします。ヘルスケアの分野は特にデリケートで、評判の悪い会社、信頼のない会社は消え去ります。モラルと収益性は両立するのです。全従業員の90%が働く海外でも、この価値観を定着させることが重要だと考えています。

■武田薬品工業のマテリアリティ
■武田薬品工業のマテリアリティ
出所:武田薬品工業
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気候変動問題にはどう対応していますか。

ウェバー 気候変動は健康に悪影響を及ぼします。人々の健康に焦点を当てる当社にとって極めて重要な課題です。

 武田は製薬業界で初めて、19年度にCO2排出量の削減とオフセットでカーボンニュートラルを達成しました。今後、25年までにスコープ1と2のCO2排出量を16年比で40%削減し、将来的にカーボンゼロを目指します。このような取り組みは道義的にも正しく、また事業の持続可能性を高めるためにも必要なものです。