SBエナジーと業務協力の覚書

事業内容が以前と比べ大きく変化しています。他社との業務提携など最近の具体的な事例を教えてください。

木下 ソフトバンクグループで自然エネルギー事業などを行うSBエナジー(東京・港区)と、21年3月に業務協力の覚書を締結しました。法人向け自己託送支援サービスの提供に向けて、SBエナジーが電源に対する投資を行い、当社が土地収集、開発から施工、O&M、さらに計画値同時同量を達成するため1年365日間のサービスを提供します。

 関西電力とは、21年5月に再エネソリューションに関する包括連携協定を締結しました。関西電力の需要家の施設に太陽光パネルを設置し、自家消費を可能にするオンサイト太陽光電源開発のスキームなどです。今後、協業により分散型太陽光電源を数十万kW開発することを目標に取り組んでいきます。

 東京ガスは21年2月、リニューアブル・ジャパン(東京・港区)と非FIT大陽光発電所の電力購入計画を締結しました。太陽光発電所の土地収集、開発から施工、O&Mは当社が行います。

 大陽光発電所からの自己託送支援サービスについては、デベロップ(千葉県市川市)に21年5月から提供し始めました。同社が栃木県那須郡の遊休地に設置した太陽光発電所から、約90km離れた佐野市で運営する自社のホテルへの、自己託送での電力供給を支援しています。

世界に遅れをとる日本の再エネ化

事業がBtoBへ大きくシフトしています。

木下 これまではFITという制度に基づいてBtoCという形で個人投資家向けにサービスを提供し、それによって全国に太陽光発電設備を設置してきました。その実績をもとに、今後は法人向けに非FITで提案していこうということです。

 21年3月期は売上高が213億円、経常利益が25億円となりました。21年3月期の売り上げは94%がBtoCだったのに対し、今期は75%がBtoBです。その点では、事業転換が行われる節目の年となります。今期は売上高310億円を計画しています。 

日本の再エネ化は世界から遅れをとり、日本企業の国際競争力が低下するという指摘もあります。

木下 日本の危機意識はまだ高いとは言えません。21年7月30日の日本経済新聞朝刊に、カーボンプライシング(CP)の活用を巡り、環境省は産業界の慎重意見を受けて結論を先送りしたという記事がありました。

 一方で、EU(欧州連合)は環境規制の緩い国からの輸入品に課税する国境炭素税の導入を発表しています。そうした状況を見ると、「日本は本当に大丈夫なのか?」と思ってしまいます。