聞き手/藤井 省吾(日経BP 総合研究所副所長)

DX推進で経営基盤を強化し、休日取得、残業削減、女性活躍など働き方改革につなげる。ZEBの普及活動と再生医療実用化への貢献で、ESG経営を推進する。

2021年2月に長期ビジョンと新中期経営計画を発表しました。

藤澤 一郎(ふじさわ・いちろう)
藤澤 一郎(ふじさわ・いちろう)
ダイダン 代表取締役社長
1979年愛媛大学工学部卒業後、大阪電気暖房(現ダイダン)入社。2009年取締役執行役員、11年取締役常務執行役員、13年取締役専務執行役員、16年取締役副社長執行役員、18年より現職(写真:村田 和聡)

藤澤 一郎 氏(以下、敬称略) 当社は総合設備工事事業者として、主に「光・空気・水」を生かした価値提供を行っています。

 近年、ESG経営など企業に求められるものが大きく変化しています。そこで長期ビジョン「Stage2030」では、総合設備工事の事業領域を拡大し、「空間価値創造のリーディンググループ」を目指す姿としました。

 長期ビジョンの最終章である30年に向けて、21~23年の新中期経営計画は「整えるステージ」と位置付け、国内外の基盤を整備・強化します。持続可能な社会の実現に貢献するために、経営上のマテリアリティを「脱炭素社会への貢献」「DXを通じた事業環境の変化への対応」「高品質な医療環境の実現」などの6項目に絞り込みました。

デジタルトランスフォーメーション(DX)を積極的に進めています。

藤澤 設備工事現場での人手不足という課題を解決するため、4年ほど前から「人を活かすDX」に取り組んでいます。当社は約1700人の社員のうち6割が全国各地の建設現場で働いています。「現場に出ると連絡が取りにくい」などの問題がありましたが、現在はウェブ会議システム、共通のCADシステム、クラウドサーバーなどを駆使し、本社・支店で現場(サイト)を支援しながら生産性向上を推進しています。

 こうした取り組みが評価され、20年8月に経済産業省と東京証券取引所が選定する「DX銘柄2020」に選ばれました。DXの推進は、業務の効率化はもちろん、休日の取得、残業の削減、女性活躍といった働き方改革につながります。ESG経営を進めるためにもDXは重要で、当社の事業推進の基盤となっています。

■長期ビジョン「Stage2030」達成に向けた《整えるステージ》の戦略
■長期ビジョン「Stage2030」達成に向けた《整えるステージ》の戦略
出所:ダイダン
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