聞き手/酒井 耕一(日経ESG発行人)

新潟県で神社の“寺子屋”として各種スクールを創業し、全国に拠点を広げている。医療や福祉、スポーツ、テクノロジーなど、多角的分野で学びと活躍の場を提供する。

NSG(New Sustainable Growth)という名称で多角的な事業を展開しています。経営理念とESG、SDGsはどう関連づけていますか。

池田 祥護(いけだ・しょうご)
NSGグループ 代表
新潟県出身、2005年宗教法人神明宮、愛宕神社禰宜(ねぎ)。08年事業創造大学院大学修了後、新潟総合学院理事就任、09年新潟総合学院理事長、(医)愛広会副理事長。15年NSGホールディングス代表取締役社長。20年アルビレックス新潟取締役、大彦学園副理事長、国際総合学園理事長兼任

池田 祥護 氏(以下、敬称略) もとは池田家が代々守ってきた愛宕神社のなかで、私の父であり、現会長の池田弘が1970年代、地域の“寺子屋”として、学習塾や資格取得・語学スクールを開いたのがNSGグループの始まりです。教育事業を軸に、医療や福祉、スポーツなど様々な事業を展開しています。

 そのなかで、地域社会を活性化する事業を創造することにより、人々の豊かさや幸福をめざす経営理念を掲げてきました。教育は、ただ「教える」のではなく、「自ら学びたい」という動機づけをする。おせっかいかもしれないけれど、面倒見のよい学校として、「ひとりも取り残さない」教育をする。そのうえで、多角的に事業を発展させることで人びとが活躍できる場を広げ、広く社会へ貢献していきます。

新潟県で地域に密着した事業をするということでしょうか。

池田 新潟はもちろん盛り上げていきたい。東京や海外に行かなくても新潟でいい教育環境があれば、地元の子どもたちだけでなく、県外からも学びに来てもらえるでしょう。

 ただ新潟にとどまらず、NSGグループは全国に展開しています。それぞれの地域の活性化をめざし、「持続可能な社会をつくる」という理念を共有していくことが大切だと考えています。

 新潟は地域活性化のロールモデルとして、ほかの地域をサポートしていきたい。社会のニーズに合った事業の可能性を追求して、地域社会、さらには国際社会の発展に寄与したいと考えています。

医療や福祉、スポーツなど、様々な分野の事業を手がけていますが、どのようなビジョンに基づいているのですか。

池田 新潟でも高齢者が増えています。新潟医療福祉大学を運営していますが、医療福祉の分野に従事したいという学生を育てることで、社会の高齢化に対応し、社会課題の解決を目指したい。

 学びの場を提供しても、それを生かせる場所がなければ、若い世代は新潟から出ていってしまうでしょう。スポーツ事業は専門学校がありますが、グループが運営の中核を担うプロサッカーチーム「アルビレックス新潟」との連携体制を整えており、プロやスタッフとして地元で活躍するという道もあります。

 アニメ・漫画の分野も、新潟出身の作家は数多いので、この地を聖地にできないかと考えています。大学にも、アニメ・マンガ学部を置く(設置認可申請中)など、専門に学べる環境を整えています。

■ NSGグループが手がける事業
NSGグループが手がける事業は、教育、医療、福祉・介護、スポーツ、食・農業など多岐にわたる
(図版提供:NSGグループ)