聞き手/斎藤 正一(日経ESG経営フォーラム事務局長)

2021年5月、次の100年に向けて新中期経営計画「New ERA 2025」を発表した。「健康と暮らし」を軸に事業領域を拡大、省エネ機器の拡販で脱炭素にも対応する。

2021年5月に25年度までの中期経営計画「New ERA 2025」を発表しました。目指す企業像を教えてください。

内藤 弘康(ないとう・ひろやす)
内藤 弘康(ないとう・ひろやす)
リンナイ 代表取締役社長
1955年兵庫県生まれ。79年東京大学工学部卒業後、日産自動車に入社。83年リンナイ入社。91年取締役新技術開発部長、98年取締役開発本部長、2003年常務取締役経営企画部長兼総務部長などを歴任。05年11月より現職(写真提供:リンナイ)

内藤 弘康 氏(以下、敬称略) リンナイは20年に創業100周年を迎えました。次の100年に向けた新たなスタートとして策定したのが今回の中期経営計画です。これからは従来の「熱と暮らし」に加え、「健康と暮らし」を意識し、事業領域の拡大を図ります。世界が脱炭素社会の実現に向け活発に動く中、それに対応した取り組みも進めます。25年度に連結売上高4500億円、営業利益500億円を目指しています。

それらをどう実現しますか。

内藤 3つの戦略ストーリーを策定しています。第1は「社会課題解決への貢献」で、我々の商品を拡販し生活の質の向上や地球環境問題の解決につなげます。温暖化問題に対応する商品の1つが高効率な瞬間給湯器です。実は給湯は家庭におけるエネルギー消費量の30~40%を占めています。低効率な貯湯式が主流の米国で瞬間給湯器を拡販できれば、CO2削減に大きく貢献できます。

 第2のストーリーは「事業規模の拡大」です。米国、中国を重要戦略市場として一層の売り上げ拡大を図ります。同時に、当社がまだ進出していないインド、アフリカ、中南米などの市場を開拓していきます。

 第3は「企業体質の変革」です。これまで当社は分野を絞り、確実に利益を得る堅い経営を続けてきました。新たな100年に向け、社員には慎重になり過ぎずチャレンジをしてほしい。20年4月には開発本部内に新事業戦略室を立ち上げました。従来の概念にとらわれず新しい製品や仕組みを考えようとしています。

■ 「New ERA 2025」の中で3つの戦略ストーリーを策定
■ 「New ERA 2025」の中で3つの戦略ストーリーを策定
出所:リンナイ