聞き手/酒井 耕一(日経ESG発行人)

半導体に電気を供給するコンデンサーなど先端的な電子部品を提供し、情報インフラを支える。エレクトロニクス産業を支えるグローバル企業として、持続可能な成長と社会への貢献を目指す。

「おもしろ科学で より大きく より社会的に」をミッションに掲げています。その狙いを教えてください。

登坂 正一(とさか・しょういち)
登坂 正一(とさか・しょういち)
太陽誘電 代表取締役社長
1979年太陽誘電入社。2006年取締役上席執行役員 事業本部副本部長兼品質保証室長、07年専務取締役上席執行役員 第一事業本部本部長、12年取締役専務執行役員 開発・技術、品質保証、新事業推進担当。15年より現職(写真:村田 和聡)

登坂 正一 氏(以下、敬称略) 2020年の創立70周年を機に、30年後の100周年、さらにその先を想像しました。当社の要は、これまでに蓄積・体系化してきた知識や経験に加え、わくわくするような体験や思いがけない発見、驚きをもたらす「おもしろ科学」です。

 ミッションには、おもしろくなければ仕事は継続できないという意味を込めています。技術開発とは、時に思いもしなかった新しい発見があり、とてもおもしろいのです。そんな科学を突き詰める企業であり続けたいという思いを表しています。

次の5カ年計画では、自動車市場など成長分野への投資を計画しています。

登坂 これまではテレビなどのAV機器やゲーム機、パソコンやスマートフォンといったデジタル製品、いわゆるコンシューマー製品向けの電子部品が主力でした。

 現在はADAS(先進運転支援システム)で電子化が進む自動車、データセンターや基地局など情報インフラ向けの需要が増えており、売上高比率50%を目指しています。この分野では技術力はもちろん、より高い信頼性が求められます。小型で大容量、高信頼の製品を得意としてきた当社の技術力や製品が市場のニーズに合致して、事業は加速しています。

 これから社会の安全・安心・利便性を高めていくのは、半導体が主役のエレクトロニクス産業です。半導体は高性能になるほど多くの電気を消費しますが、電気を蓄えたり放出したりするコンデンサーがなければ動作しません。当社の主力製品であるコンデンサーは、電子機器に欠かせない部品なのです。

 半導体を“産業のコメ”に例えるならば、コンデンサーはコメを育てる“産業の水”です。コンデンサーは材料技術の進歩によって小型化・大容量化・高信頼性が実現できます。おもしろ科学の中で、その材料を新しく開発していくことが重要です。

■太陽誘電グループが目指すもの
■太陽誘電グループが目指すもの
出所:太陽誘電