電池のリサイクルが課題

中国の廃棄物輸入規制の影響で、自動車リサイクルも影響を受けています。この問題にどう対応しますか。

阿部 中国や東南アジア諸国で廃棄物輸入規制が開始されてから、廃プラスチックの処理を日本国内のリサイクル事業者が担うことになりました。その結果、廃棄物処理全体が滞り、自動車リサイクルも影響を受けました。

 自動車のシュレッダーダスト(金属類などを回収した後に残るゴムやプラスチックなど)を処理するためには遠隔地の再資源化施設に運搬する必要があり、環境への負荷をかけてしまいます。

 この問題に対応するため、シュレッダーダストの発生量を軽減する施策の検討など、関係者との連携に努めています。

ハイブリッド車、電気自動車が増えています。電動化が進む自動車のリサイクルはどうなりますか。

阿部 ハイブリッド車や電気自動車は30年ぐらいまでに50~70%を占めると「未来投資戦略2017」として国が予測を立てており、リチウムイオン電池をどう処理するかが課題となります。再利用のための回収スキームや、原料を回収するためのリサイクル技術など、リサイクルが進むように関係者間の情報共有や連携を広げていきます。

自動車リサイクルにおける現状の課題と今後の展開について教えてください。

阿部 国内車の販売台数は今後、減少していくとみられています。一方で、循環型社会がキーワードになっているため、廃棄物の焼却処理で発生する熱エネルギーを回収する「サーマルリサイクル」は難しくなっていくでしょう。今後、どのようにして再資源化を図っていくのかが課題になってきます。

 自動車リサイクルの制度の中でいかにして使用済み自動車などの追跡可能性(トレーサビリティ)を管理していくか、検討してほしいという声も出ています。リサイクル環境の変化にどう対応していくかが課題となります。