2023年、東京都心に2つの大型再開発プロジェクトが完成する。地球環境にも人にも優しい街づくりを目指し、最高ランクの環境認証も取得予定だ。

 森ビルは東京都港区の六本木ヒルズやアークヒルズなど、都心部を中心とした大規模再開発による街づくりを展開する。

 「Vertical garden city」という理想の都市モデルを掲げ、多彩な都市機能を垂直方向に集約し、地上に多くの緑地を生み出す都市開発が森ビルの強みだ。

 そんな同社の集大成ともいえる2つのプロジェクトが、2023年に完成する。アークヒルズに隣接し、六本木ヒルズと虎ノ門ヒルズのちょうど中間に位置する「虎ノ門・麻布台エリア」と、虎ノ門ヒルズ駅直結の「虎ノ門ヒルズエリア」プロジェクトだ。両施設内には住宅、商業施設、オフィスの他、広大な緑地を備えている。

■ 虎ノ門ヒルズエリアプロジェクトの全容
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「虎ノ門ヒルズエリア」(区域面積約7.5ha)プロジェクトのエリアマップと完成予想パース。環境と人にやさしい都市づくりを進める
(素材提供:森ビル)

 米グーグルや米アップルなどのESGを重視したオフィス計画が注目を集めるなど、企業の働く環境に対する意識は年々高まりを見せている。今回の大規模プロジェクトでも、森ビルは設計段階から再生可能エネルギーの利用など建物の環境性能に強くこだわってきた。

 これからの時代に求められる「ウェルネス」、つまり、「今回のプロジェクトでは、人々が健康で生きいきと暮らすことができるウェルネスな環境づくりにも力を入れた」と都市開発本部計画企画部環境推進部の村田麻利子氏は話す。

 それを裏付けるために、建築物の環境や人に及ぼす影響を評価する国際認証を複数取得する予定だ。

最高レベルの環境性能を備える

 取得が見込まれている認証制度の1つが、「LEED(Leadership in Energy & Environmental Design)」だ。

 これは米国発祥の建築や都市の環境性能評価システムで、現在世界で最も広く使われているものである。「LEEDを取得することで、外資系の企業や店舗を誘致する際の競争力にもつながっていく」と村田氏は話す。

 LEEDの認証にはいくつかの分野があり、虎ノ門・麻布台エリア、虎ノ門ヒルズエリアともに、「BD+C(建物版)」と「ND(街区版)」の2種類において最高ランク、プラチナの予備認証を取得した。世界的にはゴールドランク以上が取得のステータスとされているが、森ビルの進める両プロジェクトは、それを上回るプラチナランクの取得が見込まれている。両方とも本認証までプラチナランクを取得した案件は世界でもまだない。