発売50周年を迎えるカップヌードルが、国民食として次の50年を目指す。食品としてのおいしさだけでなく、環境、防災、健康など課題解決に取り組んでいく。

 2021年9月18日に発売50周年を迎える日清食品の「カップヌードル」。1971年に世界初のカップ麺として登場して以来、リーディングブランドとしてインスタントラーメンのトップブランドを維持している。

 同社は2019年、これから先の50年を見据え、カップヌードルを「100年ブランド」に育てることを目指して「カップヌードル DO IT NOW!」プロジェクトをスタートさせた。食品としてのおいしさを追求するだけでなく、カップヌードルを通して環境・防災・健康などの社会課題の解決に取り組んでいく。

すぐできることを積み重ねる

 「DO IT NOW!」の名称は、「地球と人の未来のためにすべきこと、できることを今すぐに取り組んでいく」ことを表している。

 マーケティング第1グループブランドマネージャーの白澤勉氏は、「環境問題の解決となると必然的に2030年、2050年(に向けた目標)という話になる。カップヌードルは3分という短時間で調理できる点が特長のひとつなので、今すぐできることを1つひとつ積み上げていこうという思いを込めた」と話す。

 環境については19年12月に、カップヌードル・ブランドの容器をバイオマスECOカップに切り替え始めた。もともと08年に、発泡スチロール(発泡ポリスチレン)製カップから紙を主原料とするECOカップに切り替えていたが、材料の一部で石化由来プラスチックの使用を継続していた。

 バイオマスECOカップは、従来のECOカップが持つ断熱性や保香性を維持しつつ、石化由来のプラスチックを植物由来のバイオマスプラスチックに一部置き換えたものだ。これにより、バイオマス度を81%まで引き上げた。

 石化由来プラスチックの使用量を従来比でほぼ半減し、焼却時のCO2排出量を約16%削減できる。21年度中にカップヌードル・ブランドのレギュラー、ビッグ、ミニの全サイズの容器を切り替える。

フタ止めを改良してプラ削減

 50周年の目玉の取り組みとして、21年6月にプラスチック製フタ止めシールを廃止した。従来品には、容器に湯を注いだ後にフタを止めておくためのプラスチック製のシールが付いていた。フタ止めシールの廃止に併せて、シールがなくてもフタが止めやすいようフタの2カ所にタブを設けた「Wタブ」をレギュラーサイズのカップヌードルに採用した。

 「Wタブは小さな改良だが、生産量が膨大なだけに、ラインの変更などの調整に約1年半かかった」と白澤氏。フタ止めシール廃止により、年間33tのプラスチック原料を削減できる。

■ 環境・防災・健康に配慮した製品をそろえる
■ 環境・防災・健康に配慮した製品をそろえる
日清食品はカップヌードルを通して環境・防災・健康などの社会課題解決に取り組む。上は、環境に配慮してプラスチック製のフタ止めシールをなくし、2カ所のWタブを設けた製品。年間33tのプラスチックを削減
(出所:日清食品ホールディングス)