日本ハムは2021年12月7~8日に開催される「東京栄養サミット2021」に向けて3つのコミットメントを発表。認知症やフレイルの予防につながる研究を進め、超高齢社会の課題解決を目指す。

 ニッポンハムグループは、1942年の創業以来、「食べる喜び」を企業理念として、たんぱく質の安定供給に努めてきた。2021年度からはVision2030「たんぱく質を、もっと自由に。」を策定するとともに、「食の多様化と健康への対応」をはじめとする5つのマテリアリティ(重要課題)を特定して、事業を通じた社会課題の解決に取り組んでいる。

■ ニッポンハムグループ「5つのマテリアリティ」
■ ニッポンハムグループ「5つのマテリアリティ」
出所:ニッポンハムグループ
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 オリンピックの年に開催される栄養改善に向けた国際会議「東京栄養サミット2021」においては、社会課題解決につながるとの考えから、「食物アレルギー関連」「たんぱく質摂取における選択肢の拡大」「超高齢社会における健康寿命延伸商品の開発と普及」という3つのコミットメントを表明した。

 それらのうち「たんぱく質」と「健康寿命延伸」については、超高齢社会の課題解決につながる重要なキーワードと捉え、機能性成分の探索や新商品の開発を推進してきた。特に食肉中の健康機能成分として着目したのは、イミダゾールジペプチド(以下、イミダ)だ。

イミダゾールジペプチドに着目

 イミダは鶏ムネ肉に多く含まれる成分で、ヒトの体の中では脳と筋肉に多く、組織を健康に保ち、その働きを維持、向上させる役割を担う物質とされている。

 日本ハム中央研究所は、当時の日本ではほとんど研究されていなかったイミダ研究におけるパイオニア的存在だ。まずはイミダの筋肉における機能を調べるため、1998年からスポーツ研究に取り組み始めた。

 筑波大学や国立スポーツ科学センターなどとの共同研究では、鶏ムネ肉から抽出したイミダの摂取により筋肉中のイミダ量が増え、それに伴って運動能力が向上することを確認した。疲労低減、筋肉痛予防、パフォーマンスを向上させる機能を見いだした。その成果から作られた製品は、オリンピック選手やプロ選手などアスリートに愛用されている。