「脱炭素」とともに進むとみられるのが「ごみゼロ」だ。「海洋プラスチックごみ」が世界的な問題となる中、使い捨て製品を削減する動きが広がっている。3R(リデュース、リユース、リサイクル)を推進し、資源を有効利用するサーキュラーエコノミー(循環経済)は、化石資源の削減にもつながるだけでなく、大きな経済効果が期待されている。

 その試金石となりそうなビジネスが21年3月に日本で始まる。日用品や食品を、容器を「使い捨てない」で販売する「Loop(ループ)」と呼ぶ海外発の新ビジネスだ。19年5月に米国とフランスで始まり、20年7月に英国に進出した。海外の利用者は4万5000世帯に達し、米国の販売数量は19年と比べて3倍に伸びているという。

 脱炭素やごみゼロといったE(環境)の領域以外では、S(社会)の領域で投資家などによる企業の人権リスク対応の格付けが広がり、G(ガバナンス)の領域でコーポレートガバナンス・コードの改訂が控える。

 持続可能な社会の実現に貢献し、さらなる成長につなげられるかどうか、経営者の手腕が問われる節目の1年。これまでの延長線にはない新しい発想で、組織体制や制度を再構築する「戦略的リセット」を断行することが、今後の競争力強化につながるだろう。

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(写真:高田健司/AFLO)

 2021年1月8日発行の『日経ESG』の最新号(2021年2月号)では、21年に企業が注目すべきESG関連の動きをまとめた特集記事「徹底予測2021 日米首脳交代で大転換、『戦略的リセット』で飛躍」を掲載しています。

 「気候変動」「サーキュラーエコノミー」「人的資本」「人権配慮」「ガバナンス」「非財務情報開示」「サステナブル金融」の7分野について、専門記者が独自の切り口で読み筋を解説します。