約2万人にESGの視点から企業のブランドイメージを聞く「ESGブランド調査」。2000年から継続してきた「環境ブランド調査」の対象範囲を「環境(E)」だけでなく、「社会(S)」や「ガバナンス(G)」まで広げ、「インテグリティ(誠実さ)」の項目を加えた。第1回の調査結果から、上位企業の取り組みやテーマごとの特徴を連載で紹介する。今回のテーマは環境。スタバは代替ストローで一気に評価を上げた。環境への取り組みの多くは地道なものだが、継続すれば必ず世界を動かす。

 環境への取り組みは幅広い。その中で「廃棄物削減」(1位)と「有害物質削減」(2位)で高い評価を得たのがスターバックス コーヒー ジャパンである。原動力になったのが、プラスチック製ストロー削減の取り組みだ。本調査でも、同社の自由意見110件のうち半数以上がプラスチック製ストローに関する記述であり、インパクトの強さがうかがえる。

■ 環境イメージスコアランキング上位50社
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 2018年7月、米国のスターバックス本社が20年末までに全世界で使い捨てのプラスチック製ストローを全廃すると宣言した。これを受けて日本でも様々な素材を使って検証を重ねた結果、紙製のストローへの切り替えが決まった。

 20年1月から段階的に導入を開始、3月には1500店を超える国内全店舗で切り替えを完了した。導入したストローは全てFSC(森林管理協議会)認証紙を使用している。紙への素材変更によって年間約2億本分のプラスチックストローを削減できるという。今後、店内の他の使い捨てプラスチック資材についても削減に取り組んでいく。

スターバックスは2020年3月に全店舗で、プラスチック製から紙製のストローへの切り替えを完了した
(写真提供:スターバックス コーヒー ジャパン)

リサイクル素材を積極的に活用

 「リサイクルに力を入れている」で1位を獲得したのは、ファーストリテイリングである。2位のイオンを抑えてトップに立った。

 代表的な取り組みが、ユニクロが06年から、ジーユーが10年から行っている「全商品リサイクル活動」。それぞれの店舗で使用済みの衣類を回収し、再利用する取り組みである。自由意見でもこの活動への言及が最も多かった。

 回収した服は選別し、着用可能な服(回収した服の約80%)は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と協働し、難民・避難民に寄贈している。一方着用に適さない服(同約20%)は、廃棄物固形燃料(RPF)として再利用している。

 プラスチックの使用削減が社会課題になる中、20年春には使用済みペットボトル由来の再生ポリエステルを素材に使ったポロシャツの販売を開始した。また、使用済みのダウンジャケットからダウンだけを取り出し、素材として活用するダウン商品をこの秋から販売する。いずれもリサイクル素材の開発に取り組む東レとの提携によって実現した。

ファーストリテイリングは東レと共同で、ペットボトル由来の再生ポリエステルを使用したポロシャツを商品化した
(写真提供:ファーストリテイリング)

 ファーストリテイリングは「パリ協定」に基づく「科学と整合する温室効果ガス削減目標(SBT)」認証の取得を宣言、省エネや再生エネルギーの活用など環境への取り組みを加速させる構えだ。