水産資源の持続性に貢献

 クジラやマグロなど水産資源の枯渇が問題になる中、資源管理に乗り出しているのが水産大手のマルハニチロと日本水産である。両社はくしくも「生物多様性の保全」で同率5位になった。

 最近マルハニチロが力を入れているのが、資源の保護に配慮した漁業を認証するMSC(海洋管理協議会)認証の取得だ。06年から取り組み始め、18年度のMSC認証商品の取扱数量は2430tと19年度の約3倍に拡大した。

 枯渇が深刻なマグロの養殖にも早くから取り組み、10年に民間企業として初めて卵から成魚まで一貫して生産する完全養殖に成功している。18年度は年間370tのクロマグロを出荷した。海の生態系保全に貢献すると期待される養殖事業に今後も取り組んでいく。

マルハニチロは完全養殖クロマグロを量産、海の生態系保全に貢献している<br><span class="fontSizeS">(写真提供:マルハニチロ)</span>
マルハニチロは完全養殖クロマグロを量産、海の生態系保全に貢献している
(写真提供:マルハニチロ)

 一方、日本水産は海の生態系への影響が懸念される海洋プラスチック問題に積極的に取り組んでいる。19年に専門組織「海洋環境・プラスチック部会」を立ち上げ、海洋環境におけるプラスチックのゼロエミッションを推進するグループと、プラスチック資源の3Rを推進するグループに分かれて活動を進めている。

 両者の取り組みを後押ししているのが、持続可能な水産資源管理の国際イニシアチブ「SeaBOS」である。現在、世界の水産大手10社が参加し、互いに連携しながら地球規模で水産資源の保全に取り組んでいる。

再エネ100%のまちづくり

 「再生可能エネルギーの利用に積極的」で2位になったのが、大和ハウス工業だ。18年にRE100に加盟し、40年までにグループの使用電力を全て再エネでまかなうと宣言している。

 RE100の達成に向け、これまでに300カ所を超える再エネ発電所を稼働させた。発電容量は380メガワット、19年度の年間発電量は457ギガワット時で、グループの電力使用量の96%をまかなっている。

 再エネ100%のまちづくりも始めた。千葉県船橋市で建設中の大規模複合開発地区では、分譲マンションや戸建て住宅、商業施設などの使用電力を全て再エネでまかなう計画である。建設の段階から再エネ以外は使わないよう徹底し、21年3月の竣工を目指している。

大和ハウス工業は、再エネ100%の街「船橋グランオアシス」(上の空撮写真の破線で囲んだエリア)の建設を進めている。右は竣工した分譲マンション<br><span class="fontSizeS">(写真提供:大和ハウス工業)</span>
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大和ハウス工業は、再エネ100%の街「船橋グランオアシス」(上の空撮写真の破線で囲んだエリア)の建設を進めている。右は竣工した分譲マンション<br><span class="fontSizeS">(写真提供:大和ハウス工業)</span>
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大和ハウス工業は、再エネ100%の街「船橋グランオアシス」(上の空撮写真の破線で囲んだエリア)の建設を進めている。右は竣工した分譲マンション
(写真提供:大和ハウス工業)

 環境への取り組みは、社会やガバナンスに比べて消費者に見えやすく、ブランドイメージにつながりやすい。最初は小さな一歩であっても、必ず人々の意識を変えられるという信念を持って発信し続けることが大切だ。