理想を語って終われば「失敗」

 そもそもこのポストに就任した当時から、「理想を語って終わるのではなく、小さくてもいいから確実に社会を変えられる取り組みを形にする」という目標を持ち続けていました。この目標は「達成したいもの」ではなく「達成しなければならないもの」で、これができなければ私の初代Futureサミット統括は「失敗」に終わったと定義するつもりでした。

 今まで中高生が声を上げても、本当に届いている気がしない。大人に真剣に訴えても、「子供だから」と相手にされていない。このような葛藤を日々感じながら、私を含め周りにいる中高生は活動を続けていました。そんな現状を変える必要がある。年齢問わず社会のこと、環境のことを考えられる社会にならなければ未来で起こり得る課題を未然に防げないのではないか。

 Japan Action Forumで登壇させていただけたこと、その場で聞いてくださっていた方々がイベント終了後に多くの声をかけてくださったことが、私の1年間の活動の支えになりました。ただの17歳の高校生の私が将来の社会や環境問題について堂々と話す権利がある。そして私の話を真剣に聞いてくださる素敵な大人が日本にはたくさんいる。このイベントを通して、私は日本社会に改めて希望を持てるようになりました。この登壇がいわゆる私の原点で、私のゴールを初めて多くの人と共有できたものでした。

 登壇してみたことで、取材対応とは異なった情報の提示の仕方や言葉の選び方も、実践を通して考えられるようになった気がしています。次回は、私の身の回りにあった社会課題の1つに気づけた中高生とのワークショップについてお話しできればと思います。

ムハマド・ユヌス博士(左)と熱心に話し込む小澤さん。写真中央はユーグレナの出雲充社長