これまでサーキュラーエコノミー(CE)の5つのビジネスモデルについて先進事例を交えてご紹介してきました(前回の記事から読む)。最終回となる今回は、企業がCEを推進していくための方法論や手順について解説しながら、CEが目指す「究極」の形について考えてみたいと思います。

3つの取り組みを同時進行

 サステナブルな成長を達成するためにCEへの移行にどのように取り組むのかは、企業にとって避けて通れない重要な経営課題になりつつあります。問われているのは、もはやCE推進の是非ではなく、自社にとって「どのビジネスモデルが最適なのか」「競争力を保ったままどうやってそれを実現するのか」といった具体的なアプローチ方法とも言えるでしょう。戦略と先端技術を効果的に駆使しながらビジネスモデルを転換させるのは容易ではありませんが、アクセンチュアがグローバルで実施した調査によると、先進企業はCE推進のために以下の3つに取り組んでいることが判明しています。

(1)コアビジネスの変革…無駄を取り除き、全体の価値を損なわない形で既存のバリューチェーンを変革

(2)コアビジネスの成長…循環型の製品・サービスを抱える事業をオーガニックにより成長させ、コアビジネスに昇華

(3)新規ビジネスの拡大…より高次元でのCE実現につながるような創造的破壊をもたらす成長機会に投資

 大事な点はこれら3つの取り組みを先見的かつ戦略的に仕掛け、同時に推進していくことです。アクセンチュアではこのアプローチを「賢明なピボット(WisePivot)」と名付けています。

■CEの先進企業が実践する3つの取り組み
出所:アクセンチュア「Make Your Wise Pivot to the New」

 「賢明なピボット」は先の読めない時代の中で企業が自己変革を続けていくための実用的なアプローチとして、自社のビジネスを一方通行型モデルからCE型に移行させる上での指針になるものです。では、こうした指針を踏まえ、企業は具体的に何から手を付けていけばよいのでしょうか。