日経ESG・ESGブランド調査2021取材班

第2回ESGブランド調査でスターバックス コーヒー ジャパンは、昨年の総合7位から3位に順位を上げた。「パーパス(企業の存在意義)が明確で、従業員がいきいきと働いている」の項目で1位になるなど、職場環境や従業員の働き方への評価が高い。根本にあるのは人づくりの哲学だ。プラスチック使用削減で高い評価、再エネ電力導入で脱炭素化も進める。

 スターバックス コーヒー ジャパン(以下、スターバックス)で特筆すべきは、イメージスコアランキングでトヨタ自動車の4冠を阻んだことだろう。環境、ガバナンス、インテグリティの3つでトヨタは1位だが、社会の1位はスターバックス、それもスコア100.2と2位を5ポイント引き離す強さを見せた。

■スターバックスのESGブランド指数
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■ ESGブランド指数トップ10
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11位から100位のランキング、調査方法はこちらを参照ください
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 スターバックスと言えば、プラスチック製ストローをいち早く全廃するという環境戦略でプレゼンスを高めた。今年はプラスチック削減の新たな施策として、繰り返し洗って使える「リユーザブルストロー&シリコーンケース」の販売を開始した。「MYストロー」でドリンクを楽しむスタイルを提案している。

 店舗で使用する電力を再エネ電力に切り替える取り組みも加速している。10月末には全国約1560店のうち350店で切り替えを完了。「地域の電力を、地域の店舗で」を掲げ、地域資源を生かした再エネ電力にこだわる。千葉県木更津店では、小児ぜんそくで苦しむ子供たちのために、大気汚染のない世界を目指して造ったという太陽光発電所「しらさぎ発電所」から電力供給を受けている。

2021年3月に発売した、繰り返し洗って使える「リユーザブルストロー」
2021年3月に発売した、繰り返し洗って使える「リユーザブルストロー」
千葉県の木更津店は、小児ぜんそくで苦しむ子供たちのために造ったという木更津市にある太陽光発電所「しらさぎ発電所」の再エネ電力を使用<br><span class="fontSizeS">(写真:スターバックス)</span>
千葉県の木更津店は、小児ぜんそくで苦しむ子供たちのために造ったという木更津市にある太陽光発電所「しらさぎ発電所」の再エネ電力を使用<br><span class="fontSizeS">(写真:スターバックス)</span>
千葉県の木更津店は、小児ぜんそくで苦しむ子供たちのために造ったという木更津市にある太陽光発電所「しらさぎ発電所」の再エネ電力を使用
(写真:スターバックス)

「成長できる職場」を追求

 スターバックスは、「パーパス(企業の存在意義)が明確で、従業員がいきいきと働いている」(インテグリティ)、「非正規労働者やマイノリティに対する差別が職場にない」(社会)など、職場環境や従業員の働き方への評価が高い。客の多くがまた来たくなる店づくり、人づくりをどのように実践しているのか。

 「当社はミッション&バリューを掲げて存在意義を明確にしている。パートナー(店舗スタッフ)を採用する時には、ミッション&バリューに共感できるかどうかを最も重視している」と、サプライチェーン本部資材・店舗開発調達部の古川大輔部長は話し、人づくりは「入り口」から始まっていると強調する。

 スターバックスが掲げるミッション(使命)とは、1杯のコーヒーを通じて、人々の心を豊かで活力あるものにすること。それによってバリュー(価値)、端的に言えば自分と会社、さらに社会と共に成長することを目指している。従業員一人ひとりが使命感を持って行動し、自分の成長を実感するという持続的な営みが、同社の企業文化を育んでいる。