日経ESG・ESGブランド調査2021取材班

環境対策に力を入れ、事業における直接・間接のCO2排出量ゼロを達成した。2030年サプライチェーン排出量ゼロを目指し、取引先の脱炭素化も支援していく。

 ESGブランド指数で9位に入ったアップル。インテグリティが5位、社会が8位に対して環境イメージスコアは30位にとどまる。

■ アップルのESGブランド指数
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■ ESGブランド指数トップ10
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 だが、アップルは環境対策に以前より積極的に取り組み、世界中のサプライヤーを巻き込んだ脱炭素戦略を加速させている。

 2011年10月に亡くなった前CEO(最高経営責任者)の故スティーブ・ジョブズ氏の下で計画され、17年に本社機能を移転した通称「アップル・パーク」は同社の脱炭素戦略の象徴だ。

 ドーナツ型の4階建てガラス張りという独特な形状から「宇宙船」と評される、床面積26万平方メートルのオフィスビルの屋上には、太陽光パネルが敷き詰められ、17MW(メガワット)の発電能力を有する。

 本社にはバイオガス発電の燃料電池システムと蓄電池も備え、太陽光発電ができないときでも再生可能エネルギー100%で自給自足できる。

 敷地内には8000本以上の樹木を植えた緑地や人工池などが設けられ、自然環境とエネルギー活用を考慮した設計だ。

2018年に再エネ100%達成

 18年には世界各地の同社施設が100%再エネで電力を賄っていることを明らかにした。

 本社のある米国だけでなく、英国など欧米や中国やインドを含んだ世界43カ国の直営店やオフィス施設などが含まれる。巨大な電力を消費するデータセンターも14年以降、全ての施設が再エネ100%で稼働している。

 同社の事業活動に伴って発生する温室効果ガスのうち、直接排出(スコープ1)と間接排出(スコープ2)は、既に排出量ゼロを達成済みだ。

 再エネの調達だけでなく、自然エネルギーによる発電と活用にも積極的に取り組む。風力や太陽光発電が時期や環境の影響を受けて発電が中断する課題を解決するため、巨大な電力貯蔵施設「California Flats」を米カリフォルニア州で建造中だ。太陽光発電で日中に生成した余剰電力240MHh(メガワット時)を貯蔵し、発電できない時などに活用する仕組みだ。

2017年に移転した新本社「アップル・パーク」は屋上の太陽光発電パネルなどで100%再エネ化を達成している<br><span class="fontSizeS">(写真:アップル)</span>
2017年に移転した新本社「アップル・パーク」は屋上の太陽光発電パネルなどで100%再エネ化を達成している
(写真:アップル)
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カリフォルニアで建造中の「California Flats」は、太陽光発電した電力を蓄電し、発電できない時間帯などの電力をまかなう
カリフォルニアで建造中の「California Flats」は、太陽光発電した電力を蓄電し、発電できない時間帯などの電力をまかなう
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