企業は財務情報と環境や企業の社会的責任(CSR)などの非財務情報を別々に開示してきた。統合報告書とはこれらを統合し、財務情報や環境、社会への配慮のみならず知的財産やコーポレートガバナンス、中長期的な経営戦略などをまとめて伝える報告書。企業の持続可能性や業績を長期視点で評価する投資家が読むことを想定する。

 国際統合報告評議会(IIRC)※が2013年に公表した統合報告書のフレームワークでは、企業に対して財務資本、製造資本、知的資本、人的資本、社会・関係資本、自然資本をもとに、いかにして短期・中期・長期の価値創造につなげているか、簡潔なコミュニケーションを求めている。21年の改訂版フレームワークでは、より明確な価値創出の開示が加わった。

 日本では統合報告書を発行する企業が増えている。企業価値レポーティング・ラボによると、21年9月時点で統合報告を意識した構成の報告書を発行した企業は国内で641社に上った。

※ 2021年、国際統合報告評議会(IIRC)とサステナビリティ会計基準審議会(SASB)は合併し、価値報告財団(VRF)を設立した。