CO2などの温室効果ガスの排出量を全体でゼロにすること。「全体でゼロ」とは、ゼロに近づくように削減しても、どうしても残ってしまう排出量を、植物が光合成してCO2を吸収する量で差し引いて、ゼロにすることです。「実質ゼロ」「カーボンニュートラル」も、同じ意味で使われます。植林や森林管理で吸収する量を増やす他、大気中のCO2を巨大な機械を使って集め、地下に埋める方法もあります。

 2021年に開催された気候変動の国際会議(COP26)で、世界で協力して「1.5℃目標」に取り組むことになりました。21世紀末に、世界の平均気温を、産業革命前の気温と比べて1.5℃上昇する程度に抑えようという目標です。この目標を達成するには、50年までに世界の温室効果ガス排出量をネットゼロにする必要があると指摘されています。

 20年末から21年にかけて日本や欧州連合(EU)、米国などが50年までのネットゼロを目指すと宣言しました。これに続くように、国内外の多くの企業がネットゼロを宣言しています。一方、企業のネットゼロ宣言が掛け声倒れにならないか、科学的な根拠に基づいた目標かどうかを確認するため国際組織「SBTイニシアチブ」が企業の目標をチェックしてお墨付きの認証を与えています。認証された目標を「SBT」と呼びます。