イラスト:高田 真弓
イラスト:高田 真弓

 「排出枠」も「クレジット」も、CO2や温室効果ガスを削減したという「価値」を、他者と売買できるようにしたものです。

 排出枠は、排出量の上限(キャップ)を定めた規制で使われます。上限よりも排出量を減らした企業が排出枠を売り、排出量が上限を超えた企業がこれを買って、超えた分を帳消しに(相殺)するのに使います。

 クレジットは、ビルなどへの太陽光発電の導入や、植林・森林保全などのプロジェクトからつくられます。プロジェクトを実施した後と、実施しなかった場合を比べて、温室効果ガスがどれだけ減ったか認証を受けると、クレジットがもらえます。プロジェクトを実施した企業は受け取ったクレジットを、排出量を相殺したい企業に売ることができます。

 欧州連合(EU)は、排出量を規制する「排出量取引制度」を導入しています。また、2050年までに自社の温室効果ガス排出量を「実質ゼロ」にすることを自主的に宣言した企業のうち、どうしても削減しきれずに排出量が残るだろうと予測する企業は、クレジット購入を実施・検討しています。

 最近では、NPOなどが認定・発行する自主的(ボランタリー)なクレジットの利用が世界的に活発化しています。森林が吸収したCO2の量を認証したクレジットの人気が高く、国内外の企業が調達を始めています。