1位のサントリーと2位のトヨタ自動車の組み合わせは今回で3年連続になる。

 トップ10に限ってみれば、キリンビールが前年9位から3位に、アサヒビールが8位から6位に順位を上げるなどの変動はあったものの、顔ぶれは前年とほとんど変わらなかった。経営不振が報じられたパナソニックやシャープといった電機勢もそれぞれ3位から5位、4位から9位へ順位を下げたが、依然として高い評価を保っている。

 こうした結果は上位企業の評価が定着していることを示している。

 トップ10にはサントリーをはじめとするビール系4社に日本コカ・コーラを加えた飲料メーカー5社が入っている。これらの飲料メーカーは、活動別で見るとそろって「リサイクル」「生物多様性や動植物資源の保全」「自然保護」などで特に高い評価を得ている(8ページ)。5社に共通している空き缶やペットボトルの回収、再資源化の取り組み、水資源や森林の保全活動に対する良いイメージが広く行き渡っていることが読み取れる。

 トヨタや日産自動車(8位)など自動車大手と、パナソニックやシャープなどの電機大手は、「省エネルギー」「地球温暖化防止」の活動が評価されている(8ページ)。トヨタや日産はハイブリッド車や電気自動車といった先進技術普及への評価が高い。パナソニックやシャープは省エネ家電や太陽光発電の普及をリードしてきたイメージが浸透している。

 飲料、自動車、家電大手にとって環境配慮は、商品力や企業価値の要になる要素だ。上位企業の評価には、事業を通して環境への配慮や改善に取り組んできた企業努力が反映されている。

 一方で、今回、大きく順位を上げ、次回以降のトップ10候補となった企業が目に付く。本特集ではその中からマツダ、花王、伊藤園、資生堂に焦点を当てる。ユニークなアプローチで環境イメージを高める成果を上げ、商品を事業の競争力強化につなげている。

 京都議定書第2約束期間には不参加を決め、中長期の温室効果ガス削減目標も決まっていない中、企業や国民の温暖化防止活動の停滞を懸念する声も聞かれる。

 だが、消費者の環境への関心は実は底堅い。4社の取り組みから見えてくるのは、環境を切り口にした事業の強化や企業価値向上の新たな道筋である。市場の変化を捉え、自社の特徴を生かした環境ブランド戦略に注目したい。