竹村 章 氏(写真:中島 正之)

 当社は、2003年から参加しているWWF(世界自然保護基金)のクライメート・セイバーズ・プログラムで掲げた目標を達成した。CO2の総排出量を2012年度までに2002年度比6%削減する目標に対して、同9.29%削減できた。

 日本政府は、温室効果ガスの総排出量を2020年度に2005年度比3.8%削減する新しい目標を発表した。内訳をみると運輸部門は同約25%減らすことになっており大きな部分を占める。

 当社は天然ガス車を導入してCO2排出量を減らしてきた。昨年3月時点で4258台を保有しているが、都市部で利用しているため削減量はそれほど大きくない。政府の目標を考えると、さらに新しいことに取り組まなければならない。

 2013年4月から、環境省の委託事業として福岡県の博多駅前地区で宅配ボックスを活用した荷物の受け取りサービスを開始した。顧客は不在時に届いた荷物を、博多駅構内やダイエーの店舗に設置した宅配ボックスで受け取れるので、トラックで何回も配達に行かなくて済む。地道な活動だが、荷物1個当たり60gのCO2を削減できる見込みだ。

 東京スカイツリーや東京ミッドダウンでは、いろいろな業者が持ってくる荷物を当社が取りまとめてテナントに配達したり出荷したりする「館内物流」を手掛けている。近隣の渋滞を解消することでCO2の削減にも貢献している。こうした当社が直接排出しない部分での削減効果をどうやって計算するかが課題だ。

 館内物流のように営業活動に関係するものなど、今年はサプライチェーンの上流から下流まで含む「スコープ3」の領域で排出量を算定して目標を設定したいと考えている。

充填インフラの整備を

 このほか、大型の天然ガストラックを3台導入して試験走行を実施する。渋滞などで燃料が無くなり荷物が届けられないということがないように、まずは東京-名古屋間などで検証する。天然ガスは充填スタンドが全国で約310カ所と少ない。導入を広げるには、インフラの整備が必要だ。