岡部 敬一郎 氏(写真:中島 正之)

 1992年の国連環境開発会議(地球サミット)は、初めて地球規模の環境問題が語られた歴史的な会議になった。この会議を受けて日本も翌年、公害対策基本法を廃止し環境基本法を制定した。私はこの年に社長になったので、当初から環境対応を経営と結び付けて考えている。

 環境からCSRに活動の範囲が広がったが、環境対応がCSR活動の一環であることに変わりはない。経営を実践しながら分かったことは、CSR活動は経営の基盤であり原動力であるということだ。当社では連結中期経営計画にあわせてCSR活動方針を作成している。

誠実な業務遂行を新設

 2013~17年度のCSR活動方針では、安全管理施策の徹底、誠実な業務遂行、人権/人事施策の充実、環境対応策の推進、グループ内および社会とのコミュニケーション活動の推進の5つを重点項目に掲げた。

 このうち新規に掲げたのは、誠実な業務遂行だ。このなかでコンプライアンスの推進とお客様満足の追求を進めていきたい。当社には、「ココロも満タンにコスモ石油」というコピーがある。車のタンクを満タンにするだけでなく、心も満足して帰っていただきたい。お客様との関係でいえば、誠実な業務遂行の意味はこの言葉に凝縮されている。

 2014年はステークホルダーとのコミュニケーションに力を入れていきたい。特に社会との接点であるガソリンスタンドの経営力を高める手伝いをする。これは大きな課題だ。東日本大震災発生後、電気の需給がひっ迫したときに、ガソリンスタンドは分散型エネルギーの拠点として補完的な役割を果たし評価をいただいた。

 しかし、ガソリンの需要は、ハイブリッド車への移行などもあって、年々、落ちている。ガソリンスタンド経営は、洗車や車体の整備、タイヤ交換などガソリン販売以外の車周りのサービスをいかに充実させるかが問われている。まさにお客様の「ココロも満タン」にするCSR活動の姿勢が問われる年になる。