【環境ブランド指数ランキングを語る】

「危機感」が順位に反映

牛島 慶一氏[EY Japan 気候変動・サステナビリティサービスリーダー]

写真:中島 正之

 環境ブランド指数ランキングは消費者の目線が強いため飲料や自動車などの企業が上位を占める。いずれの企業も広告宣伝に力を入れており、ブランド戦略も巧みな企業が多い。

 注目したいのは、11~30位あたりに位置する企業だ。パリ協定の発効を踏まえ、グローバル競争で生き抜くために動き出している企業がランクインしている。いわば「危機感の表れ」のランキングだ。

 ダイキン工業(13位)は、環境戦略を経営計画の中核に位置付けている。世界的なフロン規制に取り組む姿勢をいち早く打ち出し、アジアや北米市場の強化を図っている。

 JXエネルギー(13位)、コスモ石油(23位)、出光興産(29位)などのエネルギー企業は、化石燃料に依存した事業構造からの脱却を急いでいる。再エネ、蓄エネ、省エネを提供する総合エネルギー企業としてのアピールを強めている。

 ブリヂストン(15位)は、2050年を見据えた環境目標をいち早く打ち出した。背景には、仏ミシュランなど同業の世界大手が、ESG経営に力を入れていることがある。同社の海外売り上げ比率は約8割。海外企業に見劣りしないESG情報の開示が求められている。

 日本企業の課題はガバナンスだ。海外投資家は、ESGの中でもガバナンスを注視する。監督と執行の分離というとハードルが高く思えるかもしれない。だが今後は、社外取締役の活用など、外部の声を取り入れる姿勢が求められるだろう。経営陣が代わっても成長し続けられる企業であることを示す必要がある。(談)