【SGイメージランキングを語る】

情報開示は「資金調達」

橋爪 麻紀子氏[日本総合研究所 創発戦略センター マネジャー]

写真:中島 正之

 SGイメージランキングは、「企業がコアなファンをどれだけつかんでいるか」という指標ともいえる。企業が提供する商品やサービスを気に入った消費者は、その企業の組織や人に興味が向く。こうした消費者のニーズに応えるのが、社会やガバナンスの情報公開だ。上位に入ったグーグル、資生堂、ソニー、オリエンタルランドなどは、「その企業自体が好き」というファンを多く抱えている。

 近年、過重労働や不正経理など、企業の不祥事に注目が集まっている。長年の積み上げが評価される環境活動とは異なり、社会やガバナンスはマイナス評価が大きく影響する。電通、東京電力、ワタミ、東芝などがワーストに名前を連ねたことがそれを表している。ただ、2010年に事業破綻した日本航空(JAL)は12位、2014年に異物混入事件が発覚した日本マクドナルドは27位と、良い順位につけている。問題発覚後の対応で、ブランドの回復は可能である。

 「ESG情報を投資先の判断に使いたい」という投資家は増えている。最近は、働き方改革に対する関心が高い。リスクだけでなく「機会」としても捉え、テレビ会議などのITツールや、家事や保育の支援サービスを提供する企業に注目が集まっている。

 企業は、ESG情報の開示が資金調達につながるという意識を持つべきだ。環境省は2017年3月に「グリーンボンドガイドライン2017年版」を公表した。今後は、株式だけでなく債権で資金を集める企業も増えるだろう。環境・CSR部門、財務部門、経営層が一体となった情報開示の戦略が求められている。(談)