【インタビュー】

食品メーカーは投資家にアピールを

森澤 充世氏[CDPジャパンディレクター]

写真/中島 正之

 環境ブランド調査の上位企業は、CDP気候変動やCDP水でもAリストのところが多い。違いがあるのが食品メーカーだ。伊藤園、カゴメ、日清食品、ハウス食品は環境ブランド調査では上位だが、CDPの質問書には回答していない。消費者のイメージは大事にしているが、投資家への意識がまだ薄いのだろうか。

 米ウォルマートはCDPサプライチェーンプログラムに参加し、サプライヤーである世界の食品メーカーにCDPへの回答を促している。日本の食品会社も国際的な動向を理解し、ぜひ回答していただきたい。

 環境ブランド指数の伸びが大きな企業にコニカミノルタがある。2014年のCDP気候変動でAリストに入った。リスクや機会を認識し財務的裏付けを交えて答えていたのが印象的だった。建設業界もCDPで健闘しており、バリューチェーンを考慮する先進的な企業もある。

 一方で、ガス会社が環境ブランド調査で順位を伸ばしているのが気になる。石炭火力に進出しているガス会社があるが、石炭火力は「座礁資産」になる可能性がある。再エネを進めてCO2排出係数を下げるチャンスがあるのに、もったいない。

 2016年のCDP気候変動の質問書では中長期の温室効果ガス削減目標や再エネ目標設定を追加した。CO2を削減できる企業が競争で優位に立ち、持続的に成長するとみている。2016年から無回答はFの評価になり、回答した企業の方が評価が高くなる。投資家が開示を必要としていることを認識していただきたい。(談)