エバリスト・ティトイ・フランシスコ 氏(写真:山口 大志)

 2016年7月に新しい本社ビルをオープンした。環境に配慮し、持続可能なビジネスを展開するためのオフィスだと位置付けている。節水機器の設置や雨水の利用で水利用効率を高め、LEDや高効率の空調機器の採用で建物全体の使用エネルギーを38%削減している。カフェの床材にはFSC(森林管理協議会)認証の木材を使い、自然光を取り入れるなど環境に配慮した。2017年前半にはLEEDの最高位となるプラチナ認証を取得したいと考えている。

 2016年は地球温暖化対策、パッケージ、水の3分野で予定通りの進捗があった。当社は2020年までにサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量を2010年比で25%削減する目標を掲げている。主な取り組みが日中の冷却用電力をゼロにする「ピークシフト自動販売機」の設置だ。2016年9月には16万台に達し、2017年にさらに増やす。

 自販機は2020年までにHFC(代替フロン)フリーにして自然冷媒に置き換える。2016年には98万台のうち50万台を自然冷媒に変えた。また、水1ℓ当たりの製造段階のエネルギー使用量を2010年~16年で15%削減した。これらにより2020年の25%削減を達成できる予定だ。

水の目標を前倒しで達成

 コカ・コーラは全世界で持続可能な農業の原則「SAGP」を策定している。環境、人権・労働、農園管理システムの柱で15の基準がある。当社は2013年から同基準を満たす農作物の調達を始めた。力を入れているのは、茶葉、コーヒー、酪農製品。2015年度末には茶葉とコーヒーでSAGPを100%満たした。

 日本の緑茶農園は減少しており、ビジネスの継続には持続可能な調達が不可欠だ。6000haに及ぶ3000の農園が既にSAGPの基準を満たしたと認定済み・認定途上にあり、今後も農園との絆を強めたい。

 パッケージでは、植物由来樹脂を使ったペットボトルや、メカニカルリサイクルの再生ペットボトルの比率を高めている。2016年末までに56%がこうしたボトルになり、2020年の100%達成を確信している。

 水では、工場での水使用を効率化しつつ、植林や水田涵養によって水を自然に還元して、実質的に水使用量をゼロにする「ウォーター・ニュートラリティー」を進めてきた。2020年の100%達成を目標に掲げてきたが、2017年には前倒しの達成を発表できる見込みだ。