石田 建一 氏(写真:中島 正之)

 新築戸建住宅の販売実績にZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)の「グリーンファースト ゼロ」が占める割合が74%に高まっている。2020年にはこれを80%に高める目標である。ZEHは、高い断熱性能と省エネ機器による省エネ、太陽光発電や燃料電池などの発電によりエネルギー収支ゼロを目指す住まいだ。

賃貸や既築の住宅にZEHを

 政府は2020年に国内における新築注文戸建住宅の過半数をZEH化するというが、我が社の実績は、その目標を先取りしている。今後は集合住宅や既存住宅の改修といった市場でZEH技術の採用や提案を加速する。これらの市場におけるZEH技術の採用は、緒に就いたばかりだ。新しい市場を率先して開いていく。

 金沢市では国内で初めて全住戸がZEH基準を満たす賃貸の集合住宅を建設しており、2018年1月にも竣工の予定である。名古屋市でも、全住戸がZEH基準を満たすマンションの分譲を2017年11月に始めた。

 ただ、新築住宅だけを対象にしていては、パリ協定の下で日本が世界に約束した目標を達成できない。日本は2030年度までに住宅など家庭からのCO2排出量を2013年度比で39.3%削減する必要がある。既存住宅への高断熱性能や省エネ機器、太陽光発電などの採用が進まなければ、この目標は達成できない。ZEHと同等性能の採用を提案したい。

 2017年10月には、事業活動における電力消費の100%を再エネで賄うことを目指す「RE100イニシアチブ」に加盟した。洞爺湖サミットが開催した2008年、「2050年までの脱炭素化」を宣言した経緯がある。その過程として、2040年までに事業活動での電力消費の100%を再エネで賄うようにする。

 環境配慮住宅「グリーンファースト」を2009年に発売し、ZEHは3万1000棟以上を販売した(2017年7月末時点)。2019年度以降、太陽光発電による余剰電力固定価格買い取り制度(FIT)の適用が終了した顧客から順次、余剰電力を購入してRE100の達成を目指す。

 ただ、当社が脱炭素を達成できれば良いわけではない。業界全体、そして日本全体でどう再エネ比率を高めるかが重要だ。海外大手企業が、サプライヤーに対し再エネ活用を要請している。世界のサプライチェーンにおける日本の存在感を保つためにも、必要なことだと考えている。