ティトイ・フランシスコ 氏(写真:中島 正之)

 2015年は、当社が取り組みに力を入れている「エネルギー・地球温暖化対策」「パッケージ」「水」の3分野で大きな進捗があった。

 エネルギー・地球温暖化対策では、2013年から導入を進めてきた、電力需要がピークとなる日中の冷却用電力をゼロにする「ピークシフト自販機」の設置が、累計10万台に達したことだ。

 パッケージでは、メカニカルリサイクルによるボトルtoボトルの取り組みを開始した。植物由来樹脂を使ったペットボトルや、ケミカルリサイクルの再生ペットボトルに加え、2016年はメカニカルリサイクルの再生ペットボトルの市場投入量を増やしていく。

 水では、使用量を抑えながら使用した分の水を還元し、実質的な水使用量をゼロにする「ウオーター・ニュートラリティー」の取り組みを進めている。2015年に達成度が約90%に高まった。2020年に100%を達成したいと考えているが、このままいけば、2016年中に達成できる見込みである。

持続可能な原料調達を推進

 2016年には、環境性能の高いボトリング装置の導入にも力を入れる。これまで薬液と温水によって実現していたペットボトルの殺菌工程を電子ビームで実現することで従来よりエネルギー効率を12%改善できる。1ℓ当たりの水使用量は、5.5ℓから3.5ℓに低減できる見込みだ。

 2015年4月に、2020年をターゲットとする新たな環境目標「コカ・コーラ環境2020年目標」を定めた。これまでの3つの重点目標に「持続可能な農業」を加えた。

 持続可能な農業の実現は、農産物を原料とする自社の事業継続に不可欠だ。飲料の原材料となる主要な農産物を持続可能な供給源から100%調達することを目指す。

 人権保護、環境保護、農場管理システムなど15の原則を定めた「持続可能な農業の基本原則」を策定し、取り組みを推進していく。日本ではお茶、コーヒー豆、酪農製品から始め、2016年以降、対象を拡大していく。単に基準をクリアした農場を選ぶだけでなく、意欲ある農場に対して基準をクリアするための支援にも力を入れる。

 2020年目標の実現は、自社の努力だけでは難しい。民間企業、政府・自治体、消費者と共に取り組んでいく。