土田 和人 氏(写真:今 紀之)

 環境と共生したエネルギーゼロの住宅建築や街づくりをさらに強力に進める年にしたい。環境を軸に住宅、集合住宅、一般建築、街づくりの分野で取り組みを進める。

 住宅に関しては2020年までにCO2排出量ゼロと光熱費ゼロのエネルギー自給住宅の実現を掲げている。販売住宅の太陽光発電の搭載率は約50%、蓄電池の設置率は約30%に達している。固定価格買い取り制度(FIT)の買い取り価格が下がっているので売電というよりもエネルギーの地産地消で、自給自足の住宅を実現する。

 集合住宅では高断熱、高気密の壁を採用した付加価値の高い商品を提供していく。入居者の光熱費を抑える集合住宅という点を他社との差別化のポイントにしていきたい。

 一般建築ではオフィスや商業施設でZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)化を目指す「D’s SMARTシリーズ」を展開している。2016年4月に竣工した「ロイヤルホームセンター津島店」はZEBを実現できる日本最大の商業施設としてオープンした。しかし、オフィスビルではまだZEBを実現した建物はない。2018年2月に竣工する佐賀支店を日本初のエネルギー自立型のビルにする。

複合的な街づくりを進める

 2017年の最大のトピックは6月に住商一体型の複合開発を進めてきた「高尾サクラシティ」(東京都八王子市)が街開きしたことだ。街全体のエネルギーマネジメント対策をしっかりと進め、先導的なスマートシティーの案件として取り組む。これまでは住宅だけだったが、今後はグループの強みを生かして住宅、マンション、商業施設など複合的な街づくりを進める。

 創業100周年の2055年に売上高10兆円を目指している。この目標の達成のためには海外事業は避けて通れない。2018年は、この準備を進める年になるだろう。中国のマンション事業やインドネシアの工業団地の建設では、日本市場で培った省エネや節水の技術が評価を受けている。我々の環境技術を世界に広めるチャンスだと思っている。

 当社は売上高では業界1位の金メダルだが、住宅や集合住宅、建築系など個別の事業を見ると金メダルが取れていない。海外事業も含めて全ての分野で金メダルを取るために、環境という切り口は欠かせない。そのために2018年は、商品力を一層高める年になるだろう。