森川 桂造 氏(写真:中島 正之)

 2013~2017年度の中期経営計画では、成長分野として風力発電事業、カーリース、原油開発を位置づけている。2016年はその途上にあり、変わらずこの3分野に力を入れる。

 風力発電は合計18万3000kWに上り、2017年度末に22万2000kWになる予定だ。太陽光発電は1万7000kWで、2017年度末には2万3000kWになる。FITの導入で採算性が上がった。2030年のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの目標値22~24%は達成されると思うので、風力をしっかり伸ばしていきたい。

 当グループが手掛けるガソリンと軽油販売の市場は9兆円。これに対し車周りの市場全体は合計36兆円といわれる。残り27兆円がカーリースや車検などの市場だ。この市場にトライしている。

 地域の拠点となっている当グループのサービスステーションには、全国で毎日50万台の車が訪れる。ここで燃料を販売するだけではなく、車検や保険込みのカーリース事業を展開している。

 低額で新車に乗れる上、車検などの煩わしさから解放されるため、女性やシニア層に人気がある。今後の人口減少社会ではガソリン需要が減少するため、こうした新しい事業の伸びに期待している。既に契約台数が2万3000台に達し、好調である。

高い安全水準を目指す

 アブダビとカタールで原油開発をしている。アブダビではガスを燃やさず地中に戻して、炎やCO2を発生させない「ゼロフレア」化を実現した。ミサゴやサンゴ礁の保全や、地域住民の人材開発も行うことで地域と40年以上信頼関係を築いてきた。企業活動と社会貢献活動をうまく結び付けられた例である。

 当グループは2013~2017年度のCSR活動方針に「安全」と「誠実」(信頼回復)、「共有」と「自発性」(水平展開と定着)を掲げている。

 東日本大震災では千葉製油所が火災事故を起こすなど、安全に対する信頼感を損なった。2013年度に「製油所安全改革委員会」を作って私が委員長に就任し、安全を企業行動指針の最優先事項として取り組んできた。その結果、不具合件数が半減した。2015年10月に持ち株会社体制に移行したのを機に、各社に委員会を設けて安全をさらに強化している。2016年にはいっそう高い安全水準を達成すべく努力中だ。