他社の投資で資産圧縮

――ESGは「ESG投資」という言葉があるように、上場企業向けのキーワードですが、未上場である御社がESGに積極的に取り組む理由は何ですか。

金子 当社は取引先の大部分が大手の上場企業。サプライチェーンとして当社に廃棄物処理を委託され、その企業に代わって作業を担うわけですから、当然ながらESGという視点を取引先と共有する必要性があります。

 また、当社では子会社の上場を検討しています。子会社が上場することになれば親会社も情報開示をしなければなりませんから、ESGへの姿勢が考慮されることになります。

 さらには、当社の施設は一つ造るのに数十〜百億円が必要で、これまではすべて自社で資金調達して賄ってきました。その結果、現在当社グループの総資産は約1360億円に膨れ上がっています。

 そこで2016年度にスタートした第7次中期経営計画では、総資産を1000億円程度に圧縮し、2020年度に純資産500億円、自己資本比率を50%にすることを目標としています。今後は様々な企業に当社の施設に投資してもらいたい。ファンドのような形で資金調達することで、さらに大きな事業展開につなげてみようと考えています。当社の事業に数多くの大手企業、上場企業が参画していますし、当社のオフバランス化に合わせて参画いただく上場企業は増えていきます。当社が未上場企業でもESGに積極的に取り組むのは当然です。

――中期経営計画では、どの程度の売り上げを考えていますか。

金子 売上高は2020年度に700億円、経常利益70億円を見込んでいます。実は2017年度が好調で、経常利益が85億円となり、2018年度上期以降、次の中期経営計画の前倒しも検討しています。

――企業の買収も積極的に進めています。グループ全体としてどのような事業体を目指しているのですか。

金子 いまグループは20社ですが、やはり事業領域と事業エリアを広げていかなければ持続的成長は実現できないと考えています。汚染土壌処理に加え、森林保全企業も買収して、環境に関わる幅広い事業展開に取り組んでいます。森林保全については、奈良県十津川村に保有する山林を活用し、十津川村と一体となってバイオマスなど地域循環型の事業に結び付ける計画を進めているところです。