ウェブ刷新し投資家に訴える

――世界ではパーム油の問題が大きくなっています。マクドナルドではフライの揚げ油などにパーム油を使っています。どのように持続可能なパーム油の調達を進めていますか。

ケニー 3つのステップで取り組んでいます。最初は自社基準で持続可能なものを使う段階、次がRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証のマスバランス方式の油を使う段階、そして最後にセグリゲーション方式の油を使う段階です。日本市場はマスバランス方式の認証油を100%使用しています。グローバルでもマスバランス方式の比率を上げるべく努力しています。2016年の11.6%から2017年には36%に向上しました。英国ではレープシード油(米国のキャノーラ油と同じもの)など別の油も使っています。

――持続可能な魚の調達はどう進めていますか。フィレオフィッシュにはMSC(海洋管理協議会)認証のタラを使用していると聞きます。

ケニー 2001年にNGOの米コンサベーション・インターナショナルと共同でマクドナルド独自のサステナビリティ漁業基準を作りました。マクドナルドに納める漁業者は同基準を満たさなければなりません。毎年漁業者の評価もしてきました。

 漁業者が同基準に沿うよう改善して取り組んできた結果、2010年にMSC認証の取得につながりました。マクドナルドは欧州で最初にMSCのCoC(加工・流通過程の管理)認証を取得した外食企業になりました。欧州39カ国中12カ国のマクドナルドがCoCを取得し、商品にロゴを付けています。様々な言語で対応するのに苦労しましたが、各国の消費者にMSCのことを伝えています。ちょうど2011年、ロンドン五輪の直前に実現できました。

――マクドナルドは様々なESGの取り組みをしていますが、投資家への情報開示や対話は増えていますか。

ケニー ESGに関する情報を積極的に開示し、コミュニケーションも増えています。ESG評価に関するアンケートは優先順位を決めて、影響力の大きなものから回答しています。CDPは気候変動、水、森のいずれにも回答していますが、ダウ・ジョーンズには現在は回答していません。MSCIとサステイナリティクスは、ブルームバーグに情報が流れるため重視しています。

 コーポレートのウェブサイトを、情報を検索しやすいように作り直しました。Scale for Goodの5つの柱だけでなく、例えば動物福祉や人権などのESG情報も見やすくし、投資家に伝えています。進捗状況をモニタリングしてウェブ上で報告しているのも、我々にとって新しいチャレンジです。

米マクドナルド サステナビリティ担当グローバル・バイス・プレジデント キース・ケニー 氏(写真:中島正之)