ESGインデックスの評価

環境ブランドとESG投資、CDPとS-Rayで関連が鮮明に

 環境ブランド指数(EB)とSGイメージスコア(SG)で上位に入った企業は、ESG評価機関からどのように見られているのか。ここでは7つの指標と比較した。

 CDP 気候変動では、EB上位10社のうち7社が最高評価の「A」または次点の「A−」を獲得。消費者の環境評価との関係性が見て取れる。MSCIは昨年、EB 上位企業で構成銘柄に選定されたのは3社だったが、今年は5社に増加した。FTSEでは、EB、SGともに7社が構成銘柄に入った。

 注目すべきは、ドイツのアラベスク社が開発したS-Rayの評価との相関だ。S-Rayは世界約7250社の企業情報を人工知能(AI)が分析し点数化している。環境スコアS-Ray(E)の全体平均50.6に対し、EB上位9社は(イオンの60.2を除いて)すべて66以上をマーク、両者には強い相関があるといえる。

 SGと社会スコア「S-Ray(S)」との関係はどうか。資生堂65.4のような高得点もあるが、環境に比べると全体的に低い。この結果を調査会社のQUICK ESG研究所リサーチヘッドの中塚一徳氏は次のようにみる。

 「SASB(サステナビリティ会計基準審議会)の影響もあり、財務的なインパクトの高いESG要素にフォーカスして企業を評価する流れがある。ESG投資家からの要請に対しグローバルスタンダードの開示ルールに沿って回答した企業が高く評価され、そうではない企業は取り組みを進めていても評価されにくくなっている。最近は企業のトップが直接話を聞きたいという問い合わせが増えた。自社を取り巻くESG課題を経営の中軸に据え、戦略的に情報開示を行っていく動きが本格化している」

【環境ブランド指数ランキング(EB)上位10社とESG指標との比較】
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【SGイメージスコアランキング(SG)上位10社とESG指標との比較】
「サントリー」「キリン」「アサヒビール」「全日本空輸(ANA)」は事業会社や持ち株会社などの評価。CDPのスコアは上位から下位に向けてA〜D(基準点に満たない場合はA−〜D−)。スターバックス コーヒー ジャパンと日本マクドナルドのCDP の評価は米国の親会社のもの。空欄は回答や評価の対象ではない。DJSI(ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス)は、A=Asia Pacific IndexとW=World Indexそれぞれの構成銘柄(2018年)。MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数は、最上位AAAから最下位CCCまでの7段階評価(2019年6 月時点)。FTSE Blossom Japan IndexのESGスコアは、最高5(ベストプラクティス)〜3(グッドプラクティス)〜0(開示なし)(2019年3月時点)。アラベスク社のS-Rayは、0〜100でスコアリング(2019年6月18日時点)
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